こどもの視点で
昨日のユニバーサルデザインについて、もう少し書きたいと思います。繰り返しになりますが、この社会は、大多数の人に都合がいいように作られています。その大多数の中に入っている時は何とも思わないのですが、そこから外れると不便を感じてしまうことが多々あります。
若い頃は気づかなかったのですが、歳を取ると、食品等に書かれている文字が小さすぎて見えません。裏側を見ずに買うことが増えてしまいました。ペットボトルのフタや缶コーヒーのプルタブが固すぎて開けるのに時間がかかってしまいます。不便なことがどんどん増えていく感じです。
子どもはどうでしょう?高いところにあるものが取れなかったり、段差につまづいたり、表示が読めなくて入ってはいけない場所に入ってしまったり・・・。その都度優しく教えてもらえればいいのですが、叱られたりすることもあるのではないでしょうか?
小さい頃の感覚はとても鋭敏だったりするお子さんもいます。味覚や臭覚が敏感で、口に入れたとたん吐き出してしまったりすることもあります。そんな時、叱ったりしてはいないでしょうか?大人はわかっている(経験している)ので、「おいしいのに、なんで?」と思ってしまいますが、子どもには子どもの感覚があるので、叱られる理由はありません。
そんなことをいろいろ考えていると、社会全体で子どもへの配慮が進んでいるようでそうでもないなと思います。私たちは保育の専門家なので、子どもの視点でモノを見る、考えることをもっと日常化しなくてはいけないと改めて思っています。子どもが同じ間違いを繰り返す時、問題は大人の方にあるのかもしれません。そして、それを解決するために環境を変えたり、声のかけ方やタイミングを工夫するのは大人の役割で、大人しかできないことです。
子どもの視点で見ることはもちろん、一人ひとりの子どもの視点で見ることも大切です。「みんな、できているんだから・・・」この言葉を、自分のやり方を変えなかったり、工夫する努力をしない言い訳にしないようにしたいと思います。
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