まだまだ小さいままで
今週火曜日の夕方、園庭に面したドアの向こう側から大きな泣き声が聞こえて来ました。いつも私が座っている椅子の後ろなので、慌ててドアを開けました。泣いていたのは、2歳児のKちゃんとMくんで、二人が引っ張り合うように持っていたのは、郵便物。毎日、郵便ポストに投函されている手紙を子ども達が持ってきてくれるのですが、この日は1通だけ・・・。KちゃんとMくんは、二人とも大泣きで、「僕の!」「私の!」と譲りません。
1通の手紙を渡すのを取り合うなんて、なんてかわいいんでしょう!と大人は思ってしまいますが、子ども達は真剣です。どちらも譲らないんだろうな、どうしようかな?後ろで見守っていたY先生もきっと同じ気持ちだったと思います。
交互に言い合い、お互いに譲らない感じだったのに、大泣きしながらKちゃんが「フフッ」と笑い出し、Mくんも「ヘヘッ」と笑い、いつの間にか二人とも顔を見合わせ、笑いながら1通の手紙を一緒に渡してくれました。少し前までこんな場面では必ず先生たちの仲立ちが必要でしたが、こんなふうに上手に一呼吸おいて、気持ちを切り替えることができるようになった二人に成長を感じました。私が!僕が!と自己主張することに一生懸命だった子ども達が、「まっ、いいか」と思えるようになった瞬間だったと思います。こんな気持ちを味わいながら、友達との仲が深まっていくのでしょうね。
その後、玄関を見ると、1歳児のAちゃんが一生懸命自分で靴を履こうとしていました。後ろから見ていたのですが、左足は履けたのに、右足がなかなか靴に入りません。困っているんだろうなと思って、「Mちゃん、貸して」と靴を取って右足に入れると、すぐに脱いで怒った顔をしているAちゃんを見て「しまった!」と思いました。自分で履きたいのですね。その後やってきた1歳児担任のS先生に、「Aちゃんは自分で履けるんです。履かせたら怒るんですよ」と言われて、それはそうだろうなと思いました。自分でせっかくがんばっているのに、急にやってきて勝手に履かされたら怒るのは当然です。いつまでも赤ちゃん扱いをしていたことに気づきました。ごめんね、Aちゃん。
運動会が終わって、一人一人の子ども達がぐ~んと成長したことを感じます。嬉しい反面、まだ小さいままでいてほしいという気持ちがまじりあって複雑な心境になりました。
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