コミュニケーション能力
乳児保育も幼児教育も、人と関わる力を育てるのは大きな目標です。乳児保育では、身近な人と気持ちが通じ合うことが大きなねらいなので、りんごの花保育園では、特定の保育士と愛着関係を築き、安定した生活ができるように、「担当制」を取り入れています。
地域や他の人との関わりが少なくなった現在、コミュニケーション能力は、特に力を入れて育てなくては育たない力になっています。AI(人工知能)が社会のあり方を大きく変えようとしていますが、人と関わらずに生きていくことができるとしても、友達や仲間がいる方が楽しく、おもしろい生き方ができるのではないでしょうか?
コミュニケーションを上手に取れる人はどんな人でしょう?どんな力を小さい時から育てて来たのでしょう?以前もブログに書きましたが、人の気持ちがわかることはコミュニケーションを取る上で大事な力ですね。子どもが人の気持ちを察することができる「心の理論」が成立しているかどうかを検証する有名なサリーとアンの実験があります。
その実験によると、3歳までの子どもは、自分の立場でしか考えられませんが、4歳くらいになると、ほとんどの子が、人の立場に立って考える力が育って来ます。逆に言えば、3歳までの子に、「相手の気持ちになって考えなさい」と言っても難しいということですね。それでも「○〇ちゃんのお顔を見て。玩具を取られて悲しいっていうお顔になってるね」と言うと、大抵の子は申し訳なさそうな顔になります。それは集団生活の中でこそ育つ気持ちです。
保育園の中で、子ども達は小さな喧嘩を繰り返しながら育っていきます。子ども達は喧嘩をして悲しい気持ちを味わうからこそ、仲良く遊べる嬉しさをより感じるのではないかと思います。子ども達同士の関係を見守り、時には間に立って友達の気持ちを伝えながら子ども達のコミュニケーション能力を育てていきたいと思っています。
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