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コロナ禍後の子どもたち

 西区要保護児童地域支援協議会研修会に出席しました。講師はNPO法人にじいろCAPの重永侑紀先生、テーマは「SOSを出せない子どもたち」でした。小中学校の先生を対象とした研修会でしたが、乳幼児期は小学校に繋がっているので、とても興味深く聞かせてもらいました。


 平成30年度調査によると、小・中・高等学校でのいじめは、前年比で20%増、暴力行為は15%増、不登校は14%増加しているそうです。これは、愛着関係に課題があるのではないかと考えられると話されていました。・・・ということは、乳幼児期の愛着関係が深く関係しているということですよね。


この現状から、対策を実施しようとしたところで、コロナウイルス感染が拡大し、支援策が滞っているそうです。現在、小・中・高等学校で起きている問題は全てコロナで隠されていて、その中で苦しい思いをしている子どもたちがたくさんいるのでしょう。


 少しデータを紹介すると、日本の自殺率は、世界で9位(男性15位・女性4位)だそうです。身体的健康は世界で1位でありながら、精神的健康は37位(OECD加盟国の下から2番目)、幸福度は20位です。


 平成28年虐待検証委員会による調査で、児童虐待で亡くなったのは77人と報告されていますが、日本では乳幼児の死因の検証をしないので、日本小児科学会が亡くなった子どもたちのカルテを検証したところ、350人いるのではないかと推定しているそうです。


 コロナ禍で家庭にいる時間が増え、DVや児童虐待が増えているという報道を聞かれたことがあると思います。家庭が居心地の良い場所であればいいのですが、緊張感を強いられたり、ストレスの標的にされると、子どもたちの心や身体は深く傷ついてしまいます。


 子ども達は、苦しい時、辛い時は静かにぐっと我慢するので、傷ついていたり、困っていることがわかりません。そこから解放されたときに、今まで我慢していた分を爆発させるのはよくあることです。


 コロナ禍が終わった時、子どもたちの心の傷が目に見えてくるのかもしれません。そしてその反動が友達に向かうのか、大人に向かうのか、社会に向かうのかはわかりません。コロナは怖いですが、コロナウイルス感染が収まった時、社会がどうなるのかがもっと怖いです。






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