ジェンダーフリー社会へ
小学校で「道徳」の時間を授業参観された卒園児のYくんのお母さんからメールをいただき、嬉しく思ったので、そのことについて書きたいと思います。
卒園児のYくんは小学校3年生で、授業は人権について、テーマは『ジェンダー』だったそうです。「〇〇らしさ」について、「スポーツが好きな女の子がいいね」「髪が長い男の子もいいと思う」など髪型、服装、好きなもの、得意なこと、言葉遣いなどについて、子ども達からいろいろな意見が出たそうです。
家に帰ってYくんに、授業で出た意見について聞くと、「え?そんなの当たり前。当たり前すぎて何も思わなかった」という返事が返って来たそうです。「保育園でありのままを認められて、Yの良さを先生やお友達が尊重して伸ばしてくださったお陰で、男らしさ、女らしさにこだわることなく、お友達らしさを認めることができるように成長できたと思います」と書かれていました。
私はすっかり古い人間になってしまったのですが、保育園にいるお陰で、ジェンダーについて意識が変わったと感じています。私自身小さいころから、女らしさを求められ、ことあるごとに、「女のくせに」と言われて育ちました。「女の子らしくしなさい」と言う言葉を何度も言われ、いやだと思うことはあっても当たり前のこととして聞いていたように思います。
愚痴になってしまいますが、大学に行きたいといった時は、父から女にそんなに高い学問はいらない(父のことは大好きですが)とか、嫁ぎ先では一番入り口に座ること、一番最後にお風呂に入るように言われましたが、世間の常識として受け入れました。
中学・高校の制服をスカートかズボンか選べるようになったというニュースが取り上げられるくらい、日本のジェンダーレスはまだまだですが、幼児期に関わる私たちが子ども達の価値観をつくっていくことができるのは希望です。
〇〇らしさは、人が決めた価値観です。子ども達がそんなことで自信や意欲を失くすことがないよう、一人一人のその子らしさを大事にしていきたいと思います。
私も時々、自分の男女意識が出てきてがっかりすることがありますが、これからの社会を生きていく子ども達に人権を尊重する価値観を伝えていきたいと思います。
りんごの花保育園の5歳児は女の子が2人、男の子7人で、1歳児は女の子1人、男の子9人ですが、男女別に並ぶことも、名簿を作ることもないので、それが気になることはありません。世間一般でいろいろな書類に書かれている性別の記入欄が早くなくなるといいなと思っています。
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