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保育士の人員配置

 保育士の人員配置について、少し考えていることを書いてみたいと思います。現在、0歳児はこども3人に対して保育士1人、1・2歳児は、6人に対して1人、3歳児は、20人に1人(15人に1人)、4・5歳児は30人に1人です。


 児童福祉法の児童福祉最低基準に規定されてから、75年間ほとんど変わっていないので、子どもの育児環境などを考えると、あまりにも蔑ろにされていると感じます。子どもも保育士もこんな人員配置ではかわいそうです。


 でも、手厚ければ手厚い方がいいかというとそうではないと思います。私感ですが、保育士の数が多すぎれば、集団保育の意義が薄れてしまうこともあります。子どもが自分でできるのに、保育士に頼り切ってしまったり、友達と遊ぶより保育士のそばにいる方がいいと思ってしまうこともあります。それでは集団保育のよいところが活かされなくなってしまいます。


 少し難しいことや大変なことも、友達の姿を見てやってみようとすることで、子どもはできることが増え、有能感を高めていきます。手を出さないのも、手を出しすぎるのもどちらも要注意です。そこを見分けることができるから、私たちは保育士資格を持っているのだと思います。


 それでも、一人で6人の1歳児を保育するのは無理があります。1歳児は、ハイハイをしている子、走り回る子と発達の差が大きいからです。4・5歳児(特に4歳児)30人を一人で保育するのも無理です。無理なのがわかっているのに、国はこれを変えようとはしません。保育園の企業努力に任せているのです。


 福岡市では、3年前から保育支援員の制度が始まり、ずいぶん助けられています。りんごの花保育園でも現在3人の支援員さんを雇用して、保育のサポートや掃除などをしてもらってとても助かっています。特に掃除は丁寧にしてもらえるので園内がきれいに保たれます。コロナ対策で増えた消毒も、支援員さんの力は大きいです。


 私が保育士として働いていた25年くらい前は、30人近い子ども達を一人で保育し、夕方お迎えの対応をしながら、掃除をしました。冬はストーブの灯油を入れながらするので何度も溢れさせてしまい、叱られたことを思い出します。ふきこぼれた後、しばらくは灯油臭くて、身が縮む思いをしました。灯油ポンプにストップ機能がついていなかった時代です。こんなことを書くと、娘や息子から時代が違うと叱られてしまうのですが・・・。


 家庭保育の足りない(すみません)ところを補いながら、集団保育の良さを生かして一人一人の子どもに合わせた発達援助をするために、まだまだ考えなくてはいけないことがたくさんあることを感じます。

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