保育所実習

 先日ブログで、保育士や幼稚園教諭を目指していたのに、実習に行って保育士になるのをやめる人がいると書きましたが、現在の実習の制度にも問題がありそうな気がします。


 保育士・幼稚園教諭の資格取得を目指す短大であれば、2年間に、保育所・幼稚園・施設をそれぞれ1回実習します。授業の一環で実習することもありますが、短時間です。熱心な人は自主実習をしていますが、今年はコロナウイルス感染防止のためになかなか受け入れてもらえないようです。


 学生が保育園や幼稚園、施設をじっくり見たり、体験したりする機会がとても少ないのが課題だと思っています。1度しか行かない実習先が、理想とかけ離れていると、次の機会を持つことが難しいので、保育士や幼稚園教諭になる夢を諦めてしまうのでしょう。


 実習に行くときには、様々な手続きが必要です。実習先の園に電話をかけて実習を依頼し、引き受けてもらったら、オリエンテーションに行きます。実習前には、腸内検査や麻疹の免疫等の証明書や健康診断書を準備しなくてはいけません。


 いざ実習が始まると、一日全力で働き、家に帰るとその日のうちに、その日の実習日誌を書かなくてはいけません。慣例なのでしょうか、実習日誌はその日の子どもの行動や保育者の関わり、環境などを事細かく書くようになっています。


 実習日誌がなければ実習は楽しいのに・・・と嘆く声を何度も聞きました。夜なべをして実習日誌を書き、翌日全力で働くという生活が10日間続きます。本当に大変です。


 実習に失敗したら、もう一度という気持ちにはなりにくいでしょう。本当にこれだけの手順を踏んで、こんなに大変な実習日誌を書くことが必要なのでしょうか?自分の理想とする保育に出会うためのチャンスがもっとたくさんあってもいいのではないかと思います。


 先日の研修会で、中村学園大学教授の那須先生が、中村学園大学の学生も、現時点でまだ5割の人しか就職先が決まっていないとお話しされていました。コロナのせいで、思うように就職活動ができないことが大きく影響しているのでしょう。


 保育園は、人手不足が深刻です。マッチングがうまくいっていないのはなぜでしょうか。これまでの制度やシステムでは、必要なところに必要な人材が届かないのかもしれません。


 実習のシステムは、私が短大生だった40年前と少しも変わっていません。おかしいですね。もう慣例を打ち破り、学生も保育園も互いを活かせる柔軟なシステムに変える時期に来ているのではないでしょうか。

 

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