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地震の怖さを忘れない

 運動会前で活気で溢れてはいるものの、行事前の緊張感や慌ただしい雰囲気で少々足が地についていない子ども達です。そんな中、こんな素敵な絵本をプレゼントしていただきました。熊本地震の時の動物園の動物たちと飼育員さんたちのお話です。タイトルは「どうぶつたちもこわかった」・・・たくさんの被害を出した熊本地震は、人間だけではなく、動物たちにも大きな恐怖を与えたことに初めて気づかされました。


 2016年4月、娘が出産間近で帰省していて、地震を知らせる大きなアラーム音が鳴るたびに、大きなお腹を抱えた娘とテーブルの下に潜り込み、「怖いね」「大丈夫かな」と震えながら地震が収まるのを待ちました。夜に揺れるとさらに怖くて仕方なかったことを思い出します。


 震度7を記録した地震で、熊本県は大きな被害を被りました。多くの方の命が失われ、家屋の倒壊や停電など、長期間不自由な生活を強いられ、仮設住宅での生活を余儀なくされた方たちがたくさんいました。でも、被害にあったのは人間だけではなかったのですね。作者のコーダ・ヨーコさんは、地震後何度も動物園を訪れ、動物たちの変化や飼育員さんたちの苦労を聞き、絵本にされたそうです。


 ライオンがごはんを食べられなくなったり、カバが水中から出て来なくなったり、鳥が余震の度に鳴き声をあげたり、動物たちはどれほど怖い思いをしたのでしょう。言葉や事態がわからないので尚更かもしれません。大変な状況の中、飼育員さんたちが、動物たちのそばにできるだけいるようにしたり、水を何度も運んで準備されて動物たちを守ったそうです。飼育員さんたちにとって動物たちは、私たちにとっての子ども達と同じ存在なんですね。


 7年が経ち、あの地震の怖さを忘れかけていましたが、いつやって来るかわからない地震への備えをしなくてはと思いました。保育園の子ども達はみんな地震を体験していないので、あの怖さがわからないと思います。先日も地震の避難訓練をした時、どうして避難するときに靴を履かなくてはいけないのかがわからなかったようです。あんな怖い思いをしないでくれるようにと願いながらも、地震の怖さとその時にどんな行動をとればいいのかしっかり伝えたいと思いました。


 絵本をプレゼントしてくださったYさんきょうだいのおばあちゃんから「この絵本をりんごの花保育園の子ども達にぜひ読み聞かせてほしくて・・・」と言われて、とても嬉しかったです。りんごの花保育園の子ども達のことを思ってくださる方がいらっしゃると思うと勇気が湧いて来ます。子ども達に動物にも私たちと同じように感じる気持ちがあることや地震の怖さを伝えられるよう、運動会が終わって、心が落ち着いている時期を選んで、心に届くよう読み聞かせたいと思います。


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