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変わる大学入試

 



 園長会で研修を受けました。昨年もお話を伺った小学校の校長先生でした。写真は、2022年のPISA(国際学力調査)のテスト問題です。解けましたか?私は残念ながら2分では解けませんでした。もう少し時間があれば・・・・と思いましたが、答えを聞くと、とても単純な計算でした。このテストからも学校教育が大きく変化していることを再認識しました。


 これからはCBT(コンピュータを活用した試験)が実施されるようになり、これまでのような「どれだけ知識を覚えたか」ではなく、「覚えた知識を使って実生活の中で活用する能力」が求められます。大抵のことは、携帯やパソコンを使って調べられる時代になりました。わからないことがあれば、AIに訊けばすぐに答えを教えてくれます。知識を蓄えることよりも、蓄えた知識を社会の中で適切な方法で使える力が求められています。


 歴史の年号を必死で覚えた時代を生きて来た私としては、この変化が悔しいような嬉しいような・・・。令和3年以降大学入試改革が行われ、国立大学の3割が、総合型選抜を実施しているそうです。令和7年度の九州大学共創学部では、共通テスト、個別学力検査はなく、活動履歴報告書、講義レポート等の提出で合否が決まるそうです。大学の選抜基準が、学ぶ学力があるかが基準だったのに、大学で学ぶ目的があり、すでに行動しているかどうかが基準となるようです。


 一日のテストの結果で決まるわけではなく、これまでどんな学生時代を過ごしてきたか、何を目的に大学で学ぼうとしているかが問われる時代になるのですね。この変化は、『学校と社会を繋ぐ調査』の結果、大学入学2か月後の大学出席率と大学4年生の成績が相関関係にあることから、本当に学ぶ意欲がある学生を抽出するために取り入れられたようです。これからは本当に学ぶ意欲がある学生が求められます。


 そのような力を育てるために就学前教育に求められていることについても話されました。大切にしてほしいことは2つ。主体性と協働性だそうです。資質・能力は高校2年生から大学4年生まで大きく変化しないので、資質・能力を身につけるには幼少期からの積み重ねが必要だそうです。「『自分で決める練習』をたくさんさせてあげてください」と言われました。りんごの花保育園が一番大事にしていることです。今ここの「できる」「できない」よりも、10年後に子ども達の能力や意欲が花開くよう、子ども達の主体性を尊重していきたいと強く思いました。

 

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