失敗を恐れない
先日のリレー講演会で、最近よく耳にするワーキングメモリについて、長崎大学の先生がわかりやすくお話してくださいました。ワーキングメモリは、脳の中の作業台、黒板、メモ帳とも言われ、ある目標を達成するために、目の前の課題に集中しながら、次の課題に必要な情報を憶えておく力です。つまり、学習や何かを理解する時に必要不可欠な力です。ワーキングメモリの容量が大きいほど学業成績がいいということにもつながるようです。
目標を達成するために、計画を立てたり、行動したりするために必要な実行機能は、ワーキングメモリと連動して大切な役割を担っています。この2つの力があれば、大きなゴールを達成できると思われます。
児童発達支援事業所が対象とするお子さんは、ほとんどの子が知的な問題はなくても、ワーキングメモリと実行機能に問題を抱えているそうです。脳の構造上の問題にもかかわらず、やる気がないとか注意散漫だとか叱責し続けられる子どもの気持ちを考えると胸が痛いです。一人一人の特性を理解して、その子に合った支援の方法を考え、環境を作り、成功体験をたくさん味わって、自分は大丈夫と思えるような支援をしたいと思います。その機会をたくさん作れるのは、今度立ち上げようとしている児童発達支援事業所ではないかと思います。
児童発達支援事業所では、5人くらいの小さなグループで、一人一人に合わせた支援をすることができます。急がされたり、他人と比べられることなく、じっくりと取り組み、成功体験を積み重ねていけるのでしょう。
リレー講演はとてもおもしろく、興味深かったのですが、一番心に残ったのは、マインドリセットできる力を育てるという話でした。失敗を恐れない、何度失敗しても大丈夫、失敗してはいけないことは命に関わることだけだといわれました。失敗するのは怖いです。できれば、うまくクリアしたいし、他人から笑われたり、呆れられたくないという気持ちが働きます。でも、失敗しないとわからないことや失敗したからこそ気づくことがたくさんあります。私も、これからもたくさん失敗するでしょう。でも失敗しても大丈夫と思えたら、その失敗から学び、さらにステップアップできると思います。失敗を恐れずに新しい事業にチャレンジしようと思います。
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