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子どもが決めていい

 今日の午後、4・5歳児は、少し遠い公園まで遊びに行きました。帰ってきた時は2時間を過ぎていて、疲れた様子でした。ダンゴムシへの興味が高まっている4歳児は、虫かごを持って夢中になって探したのでしょう、虫かごの中にはたくさんのダンゴムシがいました。


 それぞれ虫やカエルを手にとても満足そうでしたが、疲れてもいました。帰って来てすぐにおやつの時間だったのですが、4歳児のAくんとBくんがフルーツヨーグルトを口に入れて、わざと吹き出してふざけていると聞いて、なんでそんなことをするのかな?とがっかりしながら2階の保育室に行きました。


 テーブルの上は2人がこぼしたヨーグルトでベトベト、服もヨーグルトで白く汚れていました。4歳児にもなってこんなことをするなんてと、Bくんに「こんなことをしたら、いやだよ。もうヨーグルト食べられなくなるよ」と話しても「いいよ」と私の言葉は心に届かないようでした。


 もっと話したいと思いましたが、しつこく話すのは辞めました。まだ4歳クラスになって1か月も経っていない子どもたちです。してはいけないとわかっているのに、友達と一緒にふざけだしたら止まらなくなってしまったのでしょう。2時間も戸外で遊んでとても疲れていたことも影響したと思います。


 私の言葉が子どもの心に届かないと思った時、いつも思い出す言葉があります。『しつけは自尊心を豊かに育てながら、社会のルールを守り、文化を継承し、やがて文化の創造に積極的に参加していく子どもを育てる、ということだと思います。そのために大切なことは、教えるべきことは子どもに何でも伝えていきますが、子どもの中に、そのことを積極的に実行しようとする気持ちや機能が熟してくるのを、子どもまかせにして待っていてあげることなのです。そして、その時期は、子どもに決めさせてやる、自分を律することができるときを、子どもに決めさせてあげるというのがたいせつなことなのです。」何度も読み返した児童精神科医の佐々木正美先生が書かれた『子どもへのまなざし』の中の言葉です。


 AくんとBくんに私の言葉は届かなかったかもしれませんが、伝えるべきことは伝えたと思います。焦らずに、AくんとBくんが少しずつ自分で自分を律することができるようになるのを待ちたいと思います。

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