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子どもの主体性の尊重

 りんごの花保育園の保育理念は、子どもの主体性を尊重して、一人一人の最善の利益を保障することです。一人一人違う子ども達が、それぞれに自分らしく成長してほしいと願っています。


 子どもの主体性を尊重するのは、大人の主体性を尊重する以上に難しく、自己主張ができる子もいれば、できない子もいます。


 自己主張できない子の思いに寄り添って、その主張を後押ししたり、自己主張しすぎる子に、「もう少し周りを見て」と言うこともあります。「その主張は今でないといけないの?」とか、「こういう主張だったら大丈夫だよ」など状況に合わせなくてはいけないので、集団保育の中で主体性を尊重するのはかなり大変です。


 日本はみんなに合わせる文化なので、自己主張はあまり受け入れてはもらえません。忖度という言葉がピッタリするのは日本ならではでしょう。


 そんな社会なので、子どもの主体性の尊重を一番大切にしているりんごの花保育園の保育を受け入れがたい方もいらっしゃると思います。きちんと並んだり、みんなと同じ行動ができるようになる方が評価されるのでしょう。私にもそういう価値観があるので、それも理解できます。


 他の園と比べられるとできていないこともたくさんあるかもしれません。でも、子ども達の主体性を尊重し、一人一人の子ども達が保育園で安心して楽しく過ごしていることには自信を持っています。


 子どもの主体性の尊重を理念に上げて、6年間経ちました。子ども達が楽しく、のびのびと自分らしく成長する中で、人として生きていく上で必要な力も育っていることを感じています。

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