子どもは社会の宝
今朝のNHKの日曜討論で、立憲民主党の長妻政務調査会長が、ぜひこの国会で緊急に『保育士の配置基準』を見直すべきだと提案してくれました。保育士の配置基準は、昭和22年に制定された児童福祉法の最低基準に4・5歳児30名に保育士1名と規定されてから、これまで変わっていません。海外と比べて倍以上の配置基準になっているのに、ずっとそのままにされてきました。
保育士の不適切保育の報道が改正の後押しをしたとしたら、とても悲しいことですが、現実に30名の4・5歳児を一人で見るのは不可能です。4・5歳児と言っても、全員が基本的生活習慣が身についているわけではなく、トイレを失敗したり、着替えに手がかかる子もいます。子ども同士のトラブルも頻繁に起こり、誰かの対応をしていると、残りの子ども達は、じっとそれを待っていなくてはいけないことになります。
どの園でも、複数担任にしていると思いますが、その人件費は他の出費を削ってということになります。りんごの花保育園でも、5歳児9人、4歳児12人、3歳児13人に1名ずつ担任がいて、手厚くて安心ですが、経営的にはとても苦しいです。
国は、改訂した保育所保育指針で子ども主体の保育を推奨していますが、子どもの思いを聞き、子どもが主体になって活動すれば、それだけ人手がかかります。みんな一斉にトイレに連れて行ったり、並ばせたり、同じ活動をさせれば効率的ですが、それでは主体としての子どもは育ちません。
保育士の配置基準や処遇改善が国会で取り上げられるようになるなんて、10年前は想像もできませんでした。それだけ少子化が国の喫緊の課題になっているのだと思います。どれだけたくさんの子どもが生まれるか、その子ども達がどのように育っていくかは国の存亡に関わります。保育だけではなく、全ての教育の無償化も議題として挙がってくるようになったのは、本当に嬉しいことです。子どもは社会の宝です。未来への投資を決断して、誰もが安心して子育てできる社会になりますように。
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