子ども主体の生活
昨日のブログは、はな組(1・2歳児)の遊びが豊かに展開されていることを紹介しました。もう一つ感心したことがあるので、それについて書きたいと思います。
福岡市の認可保育園は各保育室内に手洗い場が設置されていることが必須です。以前勤めていた保育園は市外だったせいか、古かったので許されていたのか、保育室外に手洗い場がありました。
食事の時は、一旦室外に出て手を洗うというスタイルだったので、保育室内に手洗い場があるのに慣れず、子ども達がいつも遊んでしまうのではないかと心配でした。最初の頃は、みんな必ずと言っていいほど、手洗い場の蛇口や排水口で遊んでいたのですが、だんだん遊ばなくなっていきます。
はな組の子ども達は、手洗い場に先生たちがついていなくても、1歳児も2歳児もちゃんと順番に並んで、ポンプ式の泡が出るハンドソープで手を洗い、泡を流して、水を切って、自分の手拭きタオルで手を拭いていました。1歳児はまだ手の力が弱いので、2歳児がポンプを押してあげたり、蛇口を捻ってあげたり、「まだ泡がついているよ」と教えてあげたりしていました。
その間、先生たちは子ども達の給食やおやつを見守ったりできるので、落ち着いて食べることができます。手洗い場にいつも誰かがついていないと手が洗えないのは、余計に人手がかかってしまうので大変です。そうなれば、全員一緒に手を洗わなくてはいけなくなってしまいます。
未満児クラスは、担当制で順番に給食を食べるので、子ども達が自分で手を洗いに行きます。この流れができるまでは時間がかかりますが、流れがわかって、順番がわかれば、子ども達は待たずに自分の順番が来るまで好きなことをして遊ぶことができます。
『子ども主体』の保育は、子どもが見通しを持ち、理解できるようになるよう、毎日繰り返し丁寧に子ども達に伝えていくので、『自分で』することができるようになり、それが子ども達の自信につながります。
エプロンがしまってある引き出しには、「子ども達が自分で取り出すので、順番に並べてください」と書いてあります。どうすれば、子ども達が自分でできるようになるのか、その環境をつくっていくことも私たちの大事な仕事です。
せっかく身についた生活の流れですが、子ども達のより大きな成長を願って、来週から次のクラスへの進級を始めます。子ども達にとっても、私たちにとっても、また新しい生活様式が身につくまで時間が必要になりますが、丁寧に伝えていきたいと思います。
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