子育てに優しい社会は遠い
今朝、ある番組を見ていたら、「ベビーカーでバスに乗っている時に、見知らぬ男性に『邪魔だ、畳めや!』と言って、ベビーカーを蹴られた」と言うお母さんの話を聞いて衝撃を受けました。心が痛くなりました。
なんでそんな言葉が出るのでしょう?赤ちゃんを連れて出かけるときは、オムツや着替えなど荷物が多くなるので、抱っこをするのは大変です。眠ってしまった赤ちゃんがどんなに重たいか、きっと経験したことがない人なのでしょう。
その立場にならないとわからないことがありますが、弱い人への思いやりの気持ちを持てない人がいることは現実なのですね。
その番組でも、コロナウイルス感染が広がって、人との関わりが難しい社会になっていると話していました。困っている人がいても、声を掛けていいものか迷う・・・本当にそうですね。困っている人に手を差し伸べたいと思っても、相手に迷惑だと思われはしないかと考えてしまいます。
以前、娘と一緒にベビーカーでバスに乗ったことがあるのですが、ベビーカーを持って乗り口のステップを上がるのは大変です。降りる時も、高くて狭いステップを降りるのはとても危険です。娘の手助けをしながら、いつもこんなに重たくて怖い思いをしているのかと思うと心配でたまらなくなりました。
その時乗ったバスの運転手さんは、「後ろのドアを開けますね。」と言ってくれたのですが、その一言がとても嬉しかったです。ベビーカーを使っている時、いつも人に迷惑をかけていないか気にしているので、そんな一言でとてもホッとします。
時々、娘は叔母の家に行く時、福北ゆたか線を利用するのですが、「福北ゆたか線に乗ってる人は、100%の確率でベビーカーを助けてくれる」と言っていました。博多駅のホームの段差が高いことを、利用している人はみんな知っていて、自然に誰かが手伝ってくれるそうです。
きっと、子育ての大変さがわかれば、誰もが手を差し伸べようとするのでしょう。知らないだけ、わからないだけなのかもしれません。少子化になって、ますます『子育てに優しい社会』の実現が難しくなっています。子育てがもっと身近なものになるように、コロナのせいにせずに、人と人の関係が豊かになることを願います。
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