小学校との連携
先週、前の保育園の先生たちと長電話をしました。気になるのはやはり卒園した子どもたちのことです。子どもたちの情報を得て、安心したり、心配になったり・・・。以前勤めていた保育園の周りには、3つの小学校があり、子どもたち全員がいずれかに就学するので、情報交換や交流が頻繁にありました。顔が見える関係が作れていたこと、情報が入りやすかったことは、今考えると本当に良い環境にあったと思います。
小さな町なので、情報が入るのはよかったのですが、疑問に思うこともたくさんありました。町が主導して、そろばん教室や論語の時間を作っていたのですが、現場の保育園や幼稚園の先生たちは、いやがる子ども達も多く、そろばんや論語をするのはどうなのかと随分悩んでありました。
今回の電話で、10年以上続いていた保育園から中学校までの論語をやめようという動きがあるのを聞いて驚くとともに、ほっとしました。特別なことをすれば、人の関心を集めることができますが、それが子どものためになるとは思えませんでした。論語に振り回された子どもたちや先生たちがかわいそうな気がします。
福岡市に来てから小学校はますます遠い存在になりました。もともと交流が少なかったうえに、コロナの流行で輪をかけて、関係が作れない状況になりました。子どもたちに「小学校はこんな場所だよ。〇〇があるよ。楽しみだね」と具体的に伝えられないのがもどかしいです。見てないもの、知らないことを伝えるのは難しいですね。開園した年、近くの小学校の校長先生が、年長児に校内を案内してくださった記憶をたどって話さなくてはと思います。
午後から、小学校を知ってほしかったので、1年生と3年生の卒園児の生活発表会の動画を4歳児と5歳児に見てもらいました。人数の多さに圧倒されないように、前もって小学校はこんなにたくさんの友達がいるということも伝えたいと思いました。
動画を見た子どもたちは、小学生について「カッコいい!」「笛がすごかった!」とそれぞれ心に残ったことを話していました。「みんなもその仲間になるんだよ。小学校はお兄さん、お姉さんがいて、とても楽しいところだよ」ということが伝わったなら嬉しいです。動画を見終わった子どもたちは、またいつものようににぎやかに遊び始めました。実感がわいてくるのはまだ先でしょうね。