心に届くように
昨日は、西区の園長会とさぽーと保育研修会がありました。発達が気になるお子さんの支援について、医師で西部療育センターの副主幹である八坂知美先生からたくさんのことを学ばせていただきました。
発達に凸凹があるお子さんは、生まれつきの脳の働き方に違いがあり、それを特性ととらえ、小さなころからその特性に合わせたかかわり方をすることで、その子の生きにくさが良い方向に変わっていきます。その子の特性を知ることで、かかわり方のコツがつかめます。そのコツも一人一人のお子さんによって違うので、まずはよくそのお子さんを知ることが大事だと改めて感じました。
行動を観察したら、否定的な表現を避け、私たちがいつも使ったり、思ったりしてしまう「〇〇すべき」「ふつうは〇〇」にとらわれないことが大事です。子どもは、それぞれ今持っている力で、今を精一杯生きています。それなのに、大人はできていないところやうまくいっていないことばかりに目が向き、注意や叱責をしてしまいますね。その子の「いいところ」に着目し、それを認めることを忘れないようにしたいと思います。発達に特性があるお子さんは、常に注意や叱責を受けることで、自信をなくしたり、自分に価値がないと思ってしまいます。「いいところ」は、普段できていることだったり、だいたい7~8割できていればOKというお話を聞いて「なるほど」と思いました。
私たち大人は「できていること」は「当たり前」と捉えてしまい、その子ががんばってできたことを見逃してしまってはいないでしょうか?こどもの「いいところ」を見逃さず、見つけたらすかさず認めて、またやってみよう、自分は大丈夫と思える経験を増やしてあげたいと思いました。
残念なことに、「〇〇べき」「ふつうは〇〇」という自分の判断基準がいつも心の中にあることを感じます。それは長い間に育ててしまった自分だけの判断基準で正しいものではありません。その正しくない判断基準は、特に失敗体験が多い子ども達の心をさらに傷つけてしまいます。一人一人のお子さんの特性を理解し、その子の心に届く言葉で伝えていきたいと思います。「育てられたように育つ」どの子にも通じる言葉ですね。
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