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新しい世界で

 今週月曜日、運動会の代休だった卒園児の子ども達が何人か遊びに来てくれました。久しぶりに来てくれた子ども達は照れ臭そうでしたが、時間が経つうちに、りんご組4・5歳児の子ども達と楽しそうにはしゃいで遊んでいました。


 卒園児のAくんを見たりんご3組のHくんが、「Aくんに手紙を書きたい」と、ひらがな表が貼ってある机に行き「書けないから教えて」と言いました。ひらがな表を指さしながら教えると、見ながら一生懸命書いていました。Hくんの書いた言葉は「Aくんありがとう」本当にAくんのことが大好きだったんですね。Aくんに手紙を渡し、その後は一緒に遊んでいる姿を見て、異年齢クラスでずっと一緒に過ごす意義を実感しました。


 入学して1か月半。新しい友達や先生との出会い、教室での授業、広い校舎・・・今までと違う大きな世界に、卒園した小さな子ども達の体と心が疲弊しているのではないかと心配でした。卒園児は全員一人一人違う小学校に入学したので、知っている友達もいなくて心細い思いをしているのではないかと心配していました。特に入学することに大きな不安を持っていた繊細な子ども達が新しい環境の中で大丈夫かなといつも心に引っかかっていたのですが、みんな生き生きと新しい世界を楽しんでいることがわかって心から安心しました。


 りんごの花保育園でも、保育指針にあるように、幼児期の終わりまでに育てたい10の姿・・・①健康な心と体②自立心③協同性④道徳性・規範意識の芽生え⑤社会生活との関わり⑥思考力の芽生え⑦自然との関わり・生命尊重⑧数量・図形、文字への関心、感覚⑨言葉による伝え合い⑩豊かな感性と表現・・・を意識して育ててきました。振り返ると、日々の子ども達の主体性を大切にした生活や遊びを通して10の姿が確かに子どもたちに育ち、それが小学校入学時の子どもたちを後押ししていると思いました。


 小学校に入学して「なんでもできる」という自信から、ちょっと気になる行動があるという話も聞きましたが、まだ自分でコントロールしたり、周りを見る余裕がないのだと思います。失敗した時に、それが次の経験に生きるようにするのは大人の役割です。いいこと、悪いことの価値観を親子で確認していく時期だと思います。どうか大きくなったお子さんの手を離しても、目を離さないようにしてくださいね。

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