楽しい食事
先週1週間丸々インフルエンザのために仕事を休んでしまいました。すっかり体力と気力が落ちてしまい、こんなことではダメだと土・日はオンラインで1日研修を受けて、若い人たちと話をしました。オンライン研修で初めて顔を合わせたのに、共通の目的があると、年齢も性別も超えて話ができます。病み上がりでも参加できるオンライン研修に感謝です。
体力・気力が落ちただけでなく、食欲までも落ちてしまいました。食べたいという気持ちが湧かず、何を食べれるのかもわかりませんでした。5日間、ずっとおかゆと雑炊を食べ続けました。とにかく食べられるものを食べようとがんばって食べました。がんばって食べる食事はおいしくないことを実感しました。
前の園で、西南大学の先生が給食の場面を見学に来られたことがありました。ランチルームがあったので、時間になると子ども達が集まってきて、順番にトレーを持ち、自分が食べられる量を給食当番の子ども達についでもらっていました。「いっぱい」「少し」「普通」「一口だけ」・・・子ども達は食べたい量をついでもらい、自分が好きな席に座って待っていました。
3・4・5歳児で70人くらいの子ども達が自分のトレーに注いでもらって座ると、30分以上時間がかかりました。みんなが座った後で、給食の先生が毎日今日のメニューについて話をしてくれました。「にんじんは、どんな栄養が入っていると思う?」「何回嚙んで食べたらいいと思う?」給食の先生は食に関することをたくさん教えてくれました。10分くらいのお話の後、みんなで「いただきます」をして食べ始めました。
こんな給食の場面を見た西南大学の先生が、じっと自分のトレーを見つめている子のそばに行って「早く食べちゃいなよ」と言われるのを聞いて、食育を大切にしているのに・・・とちょっと嫌な気持ちになったことを思い出しました。その給食の方法は、他の園に研修に行ったときに、講師の先生が「楽しみに待つ時間は大事で、先に楽しみがあると待つ力が育ちます。」という話を聞いて取り入れた方法でした。
今考えると、毎日みんなが揃うまで待つ時間は、無駄じゃないかと思います。温かいものは温かく、食べたいと思う気持ちが膨らんでいる時に食べた方がいいですね。保育も子育ても正解はないので、子ども達のためにそれぞれの園が良い方法を考えていくことになります。でも、判断基準はその園の「育てたい姿」に繋がっているかどうかです。りんごの花保育園の保育目標「自分で考えて行動しようとする子」を育てるために、現在の給食の方法が定着していますが、時々振り返りながらより良い方法を考えていきたいと思います。
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