楽しくなる勉強
昨日、講演して頂いたK先生は、自宅で私塾を開設され、子ども達に勉強を教えたり、一緒に料理をしたり、小学校の先生ではできなかったことに取り組んでいらっしゃるそうです。
勉強がおもしろくなるように教えることが得意だそうですが、魅力的ですね。お子さんが勉強がわからなくて困っていても、そのうちわかるようになると思ってある保護者の方もいらっしゃるようですが、「今わからないことが次にわかるようになることはないです」と話されていました。それはそうですよね。
例えわからなくて困っていても、躓いたところに戻って勉強できないのが、いまの学校制度です。決められた時間割に沿って、決められた単元を終わらせなければいけないので、全員ができなくてもそのまま突き進むしかありません。困っていても、子どもはなかなかわからないと言えないので、おうちの方が注意して見てあげることが大切だそうです。もし、躓いていることに気づいたら、担任の先生になるべく早く、わからなくて困っていると伝えると、個別の対応をしてくれることもあるそうなので、早めに連絡されるといいようです。
先日の発達障害概論の研修を受けた時に、講師の先生から、現在の教育は『個別最適な教育』を理念に揚げているのに、実態が追いついていない現状を聞きました。講師の先生は辛口で、「教育制度を決定している官僚は、恵まれた家庭環境の中に生まれ、私立の小・中学校や塾に通い、一流大学を卒業しているので、本人達はみんな個別最適な教育を受けている。だからこそ、現状がわかっていない。このままでは、ますます学力差が開くばかりだ」と話されていました。
知ることは楽しく、わかることはおもしろいですね。わかるようになると、もっと知りたい、わかるようになりたいという気持ちが高まっていきます。誰もが勉強することが楽しくなれば、この社会は変わるはずです。全ての子どもがその機会や環境に恵まれるように、もっと議論が必要なのではないでしょうか?
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