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環境づくり

 りんごの花保育園では、特別保育事業(サポート保育)を行っています。少し前までは、障がい児保育と言われていました。保育士を加配して、特別な配慮が必要なお子さんも、その他のお子さんも一緒に育っていくことを支援します。


 特別保育事業はもう30年くらい行っている(名称は違いますが)ので、その意義や良さは十分理解しているつもりです。どんな特性を持っているお子さんでも、特別な配慮(人・もの)をすれば、他の子ども達と一緒に園生活を楽しめるのですから、積極的に行う必要性を感じます。時々、保護者の方に配慮が必要と話したら、受け入れてくれない保育園があるという話を聞くと悲しくなります。


 世の中にはいろいろな人がいて、一人一人違っていて、みんなそれぞれに一生懸命生きています。様々な個性を持っている人がいて、それを幼児期から当たり前のこととして生きていくことは誰のためにも必要ではないでしょうか?


 今日は、福岡市の特別保育事業担当者の方がサポート保育の巡回訪問に来られました。短い間でしたが、子ども達の姿を見て、「とてもいい環境ですね。」「子ども達がみんな優しいですね。」「ホッとできる場所があって配慮が必要なお子さんにとってもいいですね。」とたくさん褒めてもらいました。


 特に子ども達が興味を持って関わりたくなるような環境が準備されているのがとてもいいと言われました。今は、就学前で字に興味を持っている子が多いので、先生たちがお手紙コーナーやポスト、郵便屋さんのバッグなどを準備してくれています。環境は定期的に見直していますが、子ども達の興味や関心をキャッチしたら、すぐに環境を変えてくれるので、子ども達も毎日楽しみに保育園に来てくれているのではないかと思います。


 誰にとってもいい環境をつくるのは簡単なことではありませんが、保育所保育指針に書いてあるように、子どもは環境に働きかけ、環境が変化し、そして変化した環境にまた子どもが働きかけるという応答性の中で遊びや学びを深めていきます。毎日同じものが同じところにしかないのであれば、子どもは環境に魅力を感じなくなり、遊びや活動は広がっていきません。興味や関心がそれぞれ違う子ども達に応えられる環境をつくっていくことは大変ですが、自分達が準備した環境で子ども達の遊びや活動が広がった時、保育者としてのやりがいを感じるのだと思います。


 保育園は、楽しい場所であること・・・それが一番大切だと思っています。そのために、子ども達が明日もワクワクしながら登園してくれるような保育園にしたいです。

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