自分らしく

 毎朝、9時半になると、りんご3組(5歳児)の子ども達が、「おじゃまします」と、事務室に入ってきます。4人だったり、5人だったり、時にはりんご2組(4歳児)の子が一人混じっていることもあります。朝の体操の時間の放送をするためです。


 9時20分になったらお片付けをするのですが、園庭から「お片付けの時間だよ」という声が聞こえてくることもなく、先生達が促すこともなく、時計の針を見て気づいた子どもたちが友達に声を掛けて徐々に片付いています。


 先日、「時計を見てたら遊べないんじゃないの?」と訊いてみたら、「ううん、そんなことないよ。遊んでいる時に時計を見たら体操の時間だってわかるんだよ。」という返事。お片付けの時間が気になって集中して遊べていないんじゃないかと少し心配したのですが、そんなこともなく、時々時計の方を見て気づくようになったようです。


 先々週、放送する子ども達のことを、園庭からじっと見ているりんご3組のEくんに気づきました。「Eくんも、来たら?」と声を掛けると、「ううん、いい。」恥ずかしがり屋のEくんは、躊躇しているようです。


 体操が終わって、「Eくんもみんなと一緒に放送していいんだよ。」と言うと、ちょっと考えている様子でした。今週の初め、とうとうEくんが友達と一緒に事務室に入ってきました。友達に、「なんて言ったらいいの?」と不安そうに尋ねると、「体操の時間になりました。元気よく体操しましょう。」と後ろから小さな声で教えてくれたので、無事放送することができて、とても嬉しそうでした。


 「Eくん、すごいね。上手に言えたね。明日もおいで。」と言うと、「うん!」と言って、翌日も、翌々日も来てくれました。目に見えて自信をつけているEくんの姿が嬉しかったです。2歳児で入園したEくんは、熱を出してお休みすることも多く、なかなか保育園に慣れることができませんでした。昨年まで、おうちの方との朝の別れが辛くて、いつも園庭の端の方でおうちの方の姿が見えなくなるまで見送っていました。


 そんなEくんが、りんご3組になるとこんなに変わるんです。こどもはみんなたくさんの力を持っていますね。最近は、自分が好きな虫のことをみんなに教えてくれるようになり、生き生きしています。これからの活躍が楽しみです。

特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square