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見えにくい心への支援を

 今朝、NHKニュースで強度行動障害のお子さんについての報道を見ました。先日、オンラインで受けている研修でも同じような障害をもつお子さんのビデオを見て、その症状の重さや対応の大変さに驚きました。


 自閉症スペクトラムなどの症状が進むと、二次障害として強度行動障害に至ることがあるようです。顔がゆがむほどの自傷、他人への暴力、生活リズムの不規則さなど症状は多岐にわたり、社会生活や家庭生活を営むような状況ではなくなってしまいます。一日中子どものそばを離れられず、結果的にその家庭は社会から孤立してしまいます。

 

 今朝の報道や、先日のオンラインのビデオでも、同じような窮状に陥っている親子を見ると、社会の中にこんな悲惨な状況で暮らしている人たちがいることに心が痛みます。今朝の報道で見たお子さんは、小学校入学がきっかけだったのかもしれません。先日のビデオの男性は、中学校入学後の友達関係がきっかけだったようです。


 改めて、環境の変化が子どもの心身に与える影響の大きさを感じます。特に発達に課題を抱えるお子さんは、心の揺らぎが大きくてもそれを表現することが難しいので、ストレスが積み重なっていくのかもしれません。同じことを経験したとしても、その子の気持ちになって感じるのは難しいですね。


 最近、発達障害の研修を受けることが多いのですが、幼児期からの関わりや環境がいかに大切かを学んでいます。受容的、共感的に関わられると、自分の良さや友達の良さを感じるようになり、少しずつ自分の気持ちをコントロールできるようになります。反対に、注意されたり、叱られたりすることが続けば、自信を無くし、人を信頼する気持ちが育たず、孤立したり、攻撃的になってしまいます。これは、発達に課題がある子だけではなく、どの子もそうだと思いますが・・・。


 りんごの花保育園を見学に来られた方に、りんご組(3・4・5歳児)に、サポートが必要なお子さんがいるので、保育士の数が多いことを話すと「この部屋に(サポートが必要なお子さんが)いらっしゃるんですか?」とよく訊かれます。


 みんな楽しそうに、賑やかではあっても落ち着いて過ごしているので、そう感じられるようです。小さい頃のかかわりは本当に大切です。トラブルになりそうな時は、友達との間で足りない言葉を補ったり、気持ちが落ち着かない時は、離れた場所に連れ出したり、適切な援助ができていることが、子ども達を安心させ、その子らしく過ごすことに繋がっています。子ども達の心も大人と同じように複雑な気持ちを抱えています。小さい時から理解し、支えてくれる人がそばいることはとても大切ですね。誰もが、孤立せずに、適切な援助を受けられるような社会になるよう願います。

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