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配置基準と保育士不足

 75年ぶりに保育士の配置基準が改善されることになりました。ずっと訴え続けて来てやっとという感じですが、前進してなによりです。


 来年度から、4・5歳児30人に対して保育士1人から25人に1人、1・2歳児6人に1人から1歳児は5人に1人になります。現在、りんごの花保育園では、4・5歳児24人に2人、1・2歳児19人に4人の職員配置をしていて経営的にとても厳しいので、今回の改善を聞いてホッとしています。


 全国的に保育士不足は相変わらずで、来年度配置基準が改善されても保育士を雇用することができなければ、配置基準通りの保育園と満たせない保育園間の保育内容や待遇などに格差が広がるのでは?という懸念も広がっているそうです。


 保育士不足の解決策として、国は潜在保育士の復職に力を入れていますが、なかなか思惑通りにはいかないようです。2022年時点で、潜在保育士は95万人いるにもかかわらず、資格保有者の6割が保育士として働いていないそうです。もったいないです。


 先日保護者の方から聞いたのですが、毎年潜在保育士に関するアンケート調査が郵送で送られて来るそうです。以前保育士をしていた保護者の方は、退職した理由は?という質問に「給与」に丸をつけたと教えてくれました。子どもの命を預かっている重責に見合った対価ではないので、なかなか復職しようという気持ちにならないのかもしれません。子どもとずっと向き合う仕事は緊張感も伴い、重労働なのに、週休二日ではないのも復職の妨げになっているのではないでしょうか?


 確かに保育士の仕事は重責と重労働ですが、やりがいもあり、喜びや楽しいことがたくさんあります。日々子ども達の言葉に元気をもらい、子ども達の成長に驚かされています。大人はこんなに変化したり成長するわけではないので、子ども達と一緒に過ごす時間は特別です。これに待遇改善がされれば、きっと保育士として戻って来てくれる人が増えるはずです。今日も不適切保育の報道を見て心が痛みました。どこの保育園でも配置基準を満たすことができ、子どもも大人もみんなが楽しい時間を過ごせますように。

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