食べさせること

 昨年6月、1歳児の男の子が認可外保育施設で、パンを詰まらせて亡くなったという報道がありました。当時、無資格の園長が一人で1~3歳児7人を見ていたそうです。パンをのどに詰まらせたことに気づいた園長が自家用車で病院に運んだとも書いてありましたが、なぜ救急車を呼ばなかったのでしょう?その間、他の子どもたちはどうしていたのでしょう?


 資格を持っていても、1~3歳児7人を一人で見るのは無理です。施設は、行政に届け出も行っていなかったそうですが、こんな施設がまだまだ相当数あるのかもしれません。昨年6月に起こったことがなぜ今になるまで公表されなかったのも不思議です。


 認可保育園の保育士配置基準も厳しいですが、こんな報道を聞くと、考えられないくらい悲惨な条件の下で預けられている子ども達がたくさんいるのでしょう。苦しくなります。


 無資格の人が、複数の子どもたちに何をどのように食べさせていたのでしょう?食べることは楽しいことですが、異物を飲み込むことなので、練習が必要です。液体から固体への変化は、子どもの反応を見ながら、ゆっくりと進めなくてはいけません。離乳食は、1さじ食べさせた後、よく観察して、大丈夫だったら、翌日また1さじ増やすくらいの慎重さが必要です。


 りんごの花保育園の離乳食も、担当保育士と栄養士が保護者の方と話し合いながら、無理をせずにゆっくり進めています。保育園で初めて給食を食べる赤ちゃんは、あまり食べてくれませんが、安心して過ごせるようになると、急に食べる量が増えます。


 私のいる事務室に、0歳児担当の先生と給食の先生たちの会話がよく聞こえて来ます。初めの頃は、「すみません、せっかく作ってくれたのに、あまり食べてくれなくて・・・」とすまなそうな声が聞こえていたのですが、今では、「見てください。こんなに食べたんですよ!」と弾んだ声に変りました。


 給食の先生たちも、ほとんど残っていないお皿を見て、「うわ~っ、すごい!よく食べるようになりましたね。」と、とても嬉しそうです。食べさせることも、保育士や栄養士の専門性の上に成り立っているのですね。

特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索