共感性
昨日『りんごの花保育園』で働いてくれる先生達についてご紹介しましたが、どんな先生に出会うか、子どもにとっては大問題です。小学生にもなれば、「〇〇されていやだった」「〇〇と言われて悲しかった」などとお話してくれますが、小さい子どもたちは言葉で訴えることが出来ません。登園時の受け入れの様子や子ども達の表情でその先生を信頼しているかどうかわかることもありますが・・・。
保育者にとって一番大切な資質は何かと問われたら、私は「共感性」だと答えます。子どもの気持ちに寄り添えるか、子どもの今ここにある気持ちを分かった上で、どう関わるのがいいか常に考えられることが、保育士として大切な資質だと思います。子どもが間違ったことをした時に、「ダメでしょ」と言うのは簡単です。経験が未熟な子どもが、自己中心的な考え方をする子どもが、なぜこのような行動を取ったか考えたうえで、子どもに伝わりやすい言葉で伝えようと努める人と一緒に働きたいと思います。
日本の幼児教育の父と言われる倉橋惣三の『育ての心』という著書にこんな一節があります。
泣いている子がある。涙は拭いてやる。泣いてはいけないという。なぜ泣くのと尋ねる。弱虫ねえという。…随分いろいろのことは言いもし、してやりもするが、ただ一つしてやらないことがある。泣かずにいられない心持ちへの共感である。 お世話になる先生、お手数をおかけする先生。それは有り難い先生である。しかし有り難い先生よりも、もっとほしいのはうれしい先生である。そのうれしい先生はその時々の心持ちに共感して呉れる先生である。
子どもにとって、うれしい先生になりたいと思います。
『りんごの花保育園』開園まで76日