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『気になる子』

昨日、重度の障がいがあるF君のお母さんとの出逢いについて書きました。

『障がい』という言葉を使う時、いつも使いたくない言葉だと思いながら、他の言葉に置き換えられず使ってしまいます。

 15年前(何年前か数える時、あまりに年月が経っていることに驚かされます・・・)、福岡県保育協会保育士会の調査研究部員になり、『気になる子の実態調査』というアンケート調査をしました。福岡県保育協会保育士会の会員園は500園以上あり、アンケートの回収率も高く、かなり詳細なデータが揃いました。

 その当時、『気になる子』という言葉を使っていて、言葉の遅れ、視線が合わない、コミュニケーションが取れない、会話が成り立たない、場の空気が読めないというような行動を取る子が『気になる』の内容としてアンケートに上がりました。アンケート集計の結果、『気になる子』は、全体の10%以上で、1クラス30名であれば、3人『気になる子』がいるという結果が出て、とても驚いことを覚えています。

 『気になる子』の中でも、通りがかりに友達を叩いて廻る、暴言・暴力をふるう、怒って部屋を飛び出す・・・等いわゆる『荒れる』『キレる』子が増えたことが気になりました。私の園にもそんな子がいて、とても悩んでいたからです。アンケート結果を分析していくうちに、その一因は私達保育士にもあるのではないかと思い、私達の関わり方を振り返ってみました。研究部員で話し合いを重ね、保育士の関わり方を変える提言をしました。

 子どもが荒れたり、キレたりした時、その行動を止めようと叱ってしまいますが、まずその子の気持ちを受け止めることが大切ではないかと思ったからです。

 その後再度アンケート調査をすると、保育士の関わり方を「叱る」から「気持ちを受け入れる」に変えた時、気になる子どもたちに大きな変化が見られたという回答が多数寄せられました。

 「現場が大変」という保育士の声から始めたアンケート調査でしたが、今では『荒れる』『キレる』子ども達の話を聞くことが少なくなったような気がします。

 乳幼児期は発達の差が大きいので、専門的な支援が必要かどうかの見極めはとても難しいと感じています。だからこそ、いつも子どもの側にいる私達が勉強を続けなくてはと思います。

『りんごの花保育園』開園まで58日

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