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オープン保育

ドイツの『オープン園』のコラムを見つけて、ワクワクしました。10年以上前、ドイツの保育園や幼稚園、学童施設などを視察に行ったことがあります。森の中で一日過ごす『森の保育園』について行ったり、保育室内にあるキッチンで朝食を食べている子どもの姿を見たり、たくさんの発見や驚きがありました。保育環境が豊かで、まつぼっくりや木の枝など自然物を取り入れ、音や触感を楽しんだり、色彩が美しい玩具がたくさん置いてありました。

 『オープン園』というのは、子ども側から言えば、「私のクラス」「私の担任の先生」、先生側から言えば「私の担当の子ども」という枠を取り外し、「みんなの園」「みんなの先生」という考えに立ちます。

 子どもは、学ぼうとする姿勢を生まれもっていること、子どもには学ぶ権利があることが強調され、守ってあげる存在ではなく、自分で自分のやりたいことや可能性を決定する力があるというこども観の上に成り立つ保育です。

 園内のどこで遊ぶのか、誰と遊ぶのか、何をして遊ぶのかは子どもに任されています。子どもが自分で選択して遊び、夢中になって遊ぶ中で、様々なことを学んでいきます。多様性を受け入れ、自主的な態度を身につけ、困難なことを乗り越える力をつけるためには、この『オープン園』が有効であるとデータが証明し、実際に現場で働く保育者が語っています。

 何の疑いも持たずに、クラスの枠を受け入れてきました。クラスの枠は、子どもを管理したり、子どもの行動を把握するためにはとても有効です。管理や把握は、子どものためなのか、子どもの行動や思考を制限してはいないか、自由な発想を妨げてはいないかなど、もっと広い視野に立って子どもの発達を捉えることが必要ではないかと考えさせられました。

 一人一人を大切にすることと、管理することを混同してしまうと、子どもにとって必要な経験を遠ざけることになりかねないことを自覚しなくてはと思います。

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