母乳じゃなきゃ

5ヶ月のかわいい男の子を抱っこしたお母さんが、りんごの花保育園の見学に来られました。園に着いてすぐに、「うんちが出たから替えてもいいですか?」「もちろんです。」うんちの独特のにおいに、まだ母乳しか飲んでいないんだなと思いました。

 園内を案内して、帰られる時に、お腹が空いたようにぐずりだした赤ちゃんを見て、「母乳ですか?」と訊ねると、「最初は母乳でがんばっていたんですが、仕事を始めたので預けることが増えて、ミルクの方が多くなってるんです。」と申し訳なさそうな顔で言われました。

 「ミルクを飲むことが多くなったら、母乳をいやがるので、もうミルクをやめようかなって思っています。」と少しさびしそうなお母さん。確かに、母乳よりもミルクの方が楽に飲めるので、そうなってしまうのでしょうね。

 「ミルクではダメですか?」と訊かれたので、少し返事に困りました。人工乳がいくら進化しても、母乳の方が赤ちゃんにとって安心で安全です。免疫物質が多く含まれているのですから、やっぱり母乳がいいと思います。

 でも、私も母乳が出なくて、悩みました。赤ちゃんのために頑張らなくてはと思えば思うほど、出なくて情けない気持ちになりました。助産師さんから母乳しかあげてはいけないと言われて心のバランスを崩した友達もいます。妊娠・出産と人生の一大事業を乗り越えた後の、さらに大きな試練が『母乳じゃなきゃ』と言われることだったりします。

 まずは、お母さんが笑っていること、元気でいること。赤ちゃんにとってそれが一番幸せなことだと思います。母乳かミルクか?子どもが大きくなったら、そんなことすっかり忘れてしまいます。お母さんがニコニコ笑っていること、幸せでいることが大事ですよ。

特集記事
最新記事
アーカイブ