子どもにとって悲しいこと
ある園長先生のお母さんへの対応を聞いて、憤りを覚えました。
きょうだいがいる一番下のお子さんのエプロンに、長い間使っていたため黒いカビがついているのを見て、園長先生が、「こんなエプロンを使わせるなんて、児童虐待よ。」と言われたそうです。
そんな言葉を園長先生から言われたお母さんは、「保育園に行くのが辛い」と言い、この辛い気持ちをどこに伝えたらいいのかわからないと苦しんでいるそうです。
保育のプロと言われることもある私達の言葉が、お母さんたちにとってどんなに重たいか自覚しなくてはと思います。「児童虐待」「子どもがかわいそう」などという言葉を軽々しく使ってはならないと思います。
ずいぶん昔、主任保育士になりたての頃の苦い思い出があります。保育園で、荒れて荒れてどうしようもない男の子がいました。お母さんの関わり方が気になっていた私は、そのお母さんに、「愛情不足じゃないですか?」と絶対に言ってはいけない言葉を言ってしまったのです。
今思い出しても恥ずかしくて穴に入ってしまいたい気持ちになります。自分の勝手な思い込みで、お母さんの置かれている状況もよくわからないままに、なんてひどいことを言ってしまったんだろうと今でも後悔します。
私達は、子どもの立場に立って、子どものために・・・と正論をふりかざすことがあります。でもその正論はお母さんを傷つけるだけでなく、子どもまで傷つけてしまいます。子どもにとって何より辛いのは、お母さんが苦しんでいる姿を見ることなのですから・・・。
他の園長先生の話を聞いて憤りを覚えるとともに、自戒の念も込めてブログに綴りました。