保育士の服装
- 大瀧智子
- Jan 10, 2019
- 2 min read
保育園・幼稚園の先生の服装と言えば、ジャージにトレーナー、そして大きなポケットが付いたエプロンをイメージする方が多いのではないでしょうか。テレビや映画に登場する保育士も、大抵そんな服装をしています。
若い頃、母がいつも私の服装を見て嘆いていました。「もう、若い娘がそんな格好ばかりして・・・。」母は、私が無造作に着ていたジャージ姿が嫌だったようです。当時はそれが当たり前だと思っていたので、そんなことを言う母に、「この服装が一番動きやすいし、汚れても平気だからいいの!」と言い返していました。
ここ5,6年は、激しい運動をする訳でもないのに、ジャージって子どもに対して失礼なんじゃないかと思うようになり、先生達にも運動会や体育教室以外は、なるべく普通の服装をしようと提案してきました。子どもだってやっぱり、きれいな服や可愛い服を着た先生が好きだと思います。大きなエプロンの中に、いつも子どもの鼻水を拭いたティッシュを入れているのは不衛生です。
最近読んだ本の中で、保育所保育指針の策定にも関わられた大妻女子家政学部児童学科教授の阿部和子先生が、保育士の服装についてこのように書かれていました。
保育者の日常は忙しい・・・(略)毎日、同じようなことが繰り返される日々を考えると、子どもの世話をしやすい服装でいたいと考えることもある。子どもの世話をしやすい服装とは、動きやすい(ジャージーのようなもの)、汚れても洗濯しやすい丈夫なものなどが考えられる。それは、それで理にかなっている重要なことと考えるが、動きやすいこともあって、常識では考えられないような振る舞いになりやすいこともある。立ち居振る舞いは、その場で暮らす人々が長い間かけてつくりあげた文化である。文化に身を浸しながら、そこでの生活を通して、その文化を無意識的に受け継いでいく子どもだからこそ、その文化の凝縮された立ち居振る舞いをもってかかわりたい。子どもとの生活をすべて意識的にすることはむずかしいので、文化を伝える装置としての服装も考えてみたい。
なぜ、スラックスが多いのだろうか。ユニホーム(同じ色、形など)でなければならないのか。簡単なデザインの服(Tシャツなど)が多いのはなぜだろうかなど、子どもとともに暮らす大人としての服装を考えてみたい。服装は自己表現であると考えたとき、子どもとの生活を本当に、その服装は表現しているのかどうかを考えてみたい。
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