睡眠

大妻女子大学教授の阿部和子先生の『乳児保育の基本』という本があるのですが、子どもの心身の健やかな成長・発達のために保育士(大人)が心すべきことについて、様々な分野について書いてあり、時々読み返しています。

 その中で、午睡(お昼寝)についてこんなことが書いてあります。

 眠るという行為は、食事や排泄と同様個人的な行為である。みんなで一緒の空間に寝ることはできるが、一斉に眠ることはできないのである。眠りのモードに入るリズムは一人ひとりに違いがある。一人ひとりのリズムを大切にすることが必要であり、みんなで寝る、イコール一斉に寝かしつけるとならないように心がける必要がある。この眠る前のひとときが子どもにとって安心できるものであること、そして、目覚めを快く受け止めてくれる大人がいつもいるという安心感が子どもを安らかな眠りに誘うのである。

 寝つけない子には眠れるまで待ってあげるというメッセージを、早く目覚めた子には起き上がって遊ぶことのできる場所を、寝起きが悪くぐずぐずする子には保育者がじっくりかかわるなど、一人ひとりの睡眠に応じていくことが必要である。寝かしつけるのではなく、子どもを穏やかに眠りに誘うことが大切なのである。

 忙しさに追い立てられ、子どもを寝かしつけることに注力していると、子どもの気持ちを無視した大人のための午睡になってしまいます。寝かしつけるという言葉を普通に使うようになってしまっている保育の場で、もう一度子どものための午睡を取り戻し、眠りに誘うという保育者の意識の転換が求められていると思います。

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