心の育ち

 先日のことです。園庭で遊んでいるときに、3歳児のAくんが、お友達におもちゃを取られ、怒ってその子の顔を叩いてしまいました。  慌てて止めたのですが、Aくんの怒りはまだ収まらず、止めた私の右腕をつまみました。止められて、さらにAくんの手に力が入りましたが、これで気が済むならそれでもいいかなと思ってそのままにしていました。  意外にすんなりAくんの手が離れました。3月頃のAくんはここでまたひと暴れしていたので、少し構えていると、身体から力が抜けて、「抱っこ」と小さな声。しばらく抱っこしていると、「ごめんねする」と言って、自分から下に降りて相手の子に「〇〇くん、ごめんね。」と言って謝り、また遊び始めました。  私の腕を見せて「つまんだら痛いんだよ」と言った方が良かったのかもしれませんが、悪いことをしたことが充分わかっているAくんにそんな言葉は必要なかったでしょうし、何より私に身体を預けてくれたAくんが愛しくて、こんなに心が育っていることが嬉しくて、もう充分だと思いました。  心は見えませんが、心の育ちは見ようとすれば見えます。それが見えた時、この仕事の醍醐味を実感します。

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