やっぱり危うい企業主導型保育所
- 大瀧智子
- Jul 23, 2019
- 2 min read
企業主導型保育所が増えています。ビルのテナントや省スペースで開園できるなど認可要件が緩やかというだけでなく、施設整備費が国から3分の2補助されることが企業の進出を後押ししているようです。
定員割れなどで閉園する企業主導型保育所もこの2年間で250か所あまりになるそうです。やっと慣れた保育園を、ある日突然変わらなくてはいけない子ども達や保護者の方の負担を考えると胸が痛みます。
福岡市のコンサルティング会社が2億円の助成金を不正受給した容疑で逮捕されたニュースも報道されました。こんなに身近な所で事件は起こっているのですね。
半数の職員に保育士資格があればいいという緩さも設置の垣根を低くしていると思うのですが、かけがえのない今を生きている子ども達が、質を確保されていない場所で長時間、長い期間過ごしてもいいのでしょうか。
企業主導型保育所の内情を知らずに批判するのは早計かもしれませんが、資格がなくてもいい、撤廃にストップがかけられないのは危うすぎます。保育所は働く保護者の方にとって、生活を維持する基盤です。今月末で閉園します・・・と言われたら、どうすればいいのでしょう。
平成27年度に子ども・子育て支援制度が始まり、就学前の子どもが通う場所は保育所・幼稚園・認定子ども園と三元化され、さらに複雑になりました。その後、企業主導型保育所等が乱立するようになり、その仕組みや体制や運営主体、利用内容など、保護者にとってますます分かりづらいものになっています。
国が助成した施設であれば間違いない・・・そう思うのは当然です。企業主導型保育所設置の審査基準を見直すなどの対策が進むようですが、全ての子ども達が質の確保された保育を受けられなければ日本社会の未来も危ういかもしれません。
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