叱るのは難しい

 3歳児のAくんが保育室の壁紙を剥がしてしまいました。2階の保育室に入ると、ちょうど私のところに謝りに行こうとしていたようです。主任のA先生から、「Aくん、園長先生に話があるんだよね。」と言われ、Aくんは、神妙な顔で頷きました。

 開園して3年目ですが、みんなが綺麗に使ってくれるので、時々工事の方に修理をお願いするくらいでそんなに傷んでいる場所はありません。0歳から5歳までの60人くらいの子ども達が長時間毎日使うのですから、傷んだり汚れたりするのは当然ですが、使う人の意識で随分違いますね。

 子ども達にも、ものを大切に使うようになってほしいので、ふざけすぎた結果だったり、わかっていてわざとした時は、しっかり話をしています。先生たちもそう思ってくれているようで、時々、壊れた食器や道具を持って子ども達が謝りに来ます。

 Aくんに、「こんなに破れたら悲しいよ。修理の人に電話してお願いしなくてはいけなくなるよ。今日みたいに暑い日に修理の人にお願いしたら、修理する人は大変だよね。」と話すと真剣な顔で聞いてくれました。「Aくんのお父さんも、こんな暑い時にお仕事をしているでしょ。お父さんは、お仕事してなんて言ってる?」と尋ねると、「疲れるって」「そうだよね。こんなに破れたら、修理の人が困るよね。」・・・だんだんAくんの顔が悲しそうになって来ました。

 こんなに暑い中、毎日お仕事をしているお父さんのことが頭に浮かんだのでしょう。「もう、破かないよう気をつけてね。」と言うと、こっくり頷いてくれました。

 昨日のブログに書いたように、子どもは今この瞬間が全てなので、面白いと思ったら行動してしまい、その結果どうなるか想像することが難しいようです。それがわかるので叱る時は悩むのですが、誰かに迷惑をかけたり、誰かが悲しい思いをすることはその場で伝えることが大切だと思って話します。

 叱るのは難しいですね。子どもの気持ちに寄り添いながら、大人の願いを伝えていきたいと思っています。

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