人権尊重
昨日は弁護士の方を中心とした研修会に参加しました。「保育園にも弁護士さんの力が必要になる」と先見の明がある二人の園長先生が30年前に立ち上げられた研修会だそうです。30年前、保育園に弁護士が必要になるなんて、ほとんど誰も思わなかったと思います。
現在では100名以上の方が加入する大きな研究会となり、毎年定期的に研修や勉強会が開催されています。私も10年近く前、仲良くしていただいていた保育園の園長先生に誘っていただいて会員になったのですが、この10年間の社会の変化を感じています。
昨日のテーマは「カスタマーハラスメント」と「共同親権制度」でした。「カスハラ」とは顧客からの暴言や取引先の社員からの迷惑行為等、職場外の者からの著しい迷惑行為と定義されるそうです。何がカスタマーハラスメントに該当するか、顧客へどのように対応するかは業種ごと、企業ごとに違いがあるので、それぞれがあらかじめカスタマーハラスメントの判断基準を明確にしたうえで、考え方、対応方針を統一して共有することが重要だそうです。
保育園では、カスタマーハラスメントがないよう祈るばかりです。子ども達が見ているので、暴言や迷惑行為はとても困ります。今までそんな場面にほとんど出会ったことがなかったので、カスタマーハラスメントについては何も考えていなかったのですが、参加者の園の先生方の経験談をお聞きすると保育園も例外ではないことを感じました。
日本には、これまで共同親権制度がなかったので、離婚後はどちらか一方が親権者となったのですが、令和8年5月以降、父母双方を親権者と定めることができるようになるそうです。これまでは親権者の意見を聞けばよかったのですが、今後は日常の行為にあたらないこと(例えばこどもの転居・進学先の決定・心身に重大な影響を与える医療行為・財産の管理等)については、父母両方が親権者となれば双方の意見を聞かなくてはいけないことになります。
共同親権制度が保育園にどんな影響を与えるのか、今後様々な事例が積み上げられていくと思います。カスタマーハラスメントに共同親権制度・・・これまで以上に人権を尊重する意識が問われているのだと思います。
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