鬼ごっこ
- 智子 大瀧
- Jan 15
- 2 min read
今朝、園庭から大きな泣き声が聞こえて来ました。誰かな?と見てみると3歳児のQくんです。泣き声はさらに大きくなり、激しい言葉も聞こえて来ました。どうにか先生が玄関の中に連れていったのですが、泣き声が収まることはありません。そばにいる人が「どうしたの?」と聞こうものなら、さらに怒りが増すようです。原因を知っている先生が「どうしようもない(仕方ないよねー)ことで泣いている」と言ったことだけはわかりました。
少し泣き声が小さくなった時に、「先生のお部屋に来ない?」と言うと、渋々入って来ました。泣き声も収まり、「絵本持って来て、ここで読む」とQくん。「どうぞ」と言うと、しばらく絵本をめくっていたのですが、しばらく経つと「ブロックがない」とQくん。「ここは遊ぶ部屋じゃないからブロックはないよ」と言うと、「なんで!」と怒りかけたのですが、グッと我慢して絵本を見ていました。
10分ほど経つと、「絵が描きたい」とQくん。「ここは遊ぶ部屋じゃないからね」と私。「りんご組(保育室)に帰ろうかな~。」とQくん。事務室にいてもおもしろくないことに気づいたようです。「いいよ。その前になんで泣いたか教えて」と訊くと、神妙な面持ちで「(鬼ごっこをしている時に)Mくんがタッチしたから」と話してくれました。
やっと泣いている理由がわかりました。Qくんから聞きたいと思っていたので良かったです。鬼ごっこでタッチをされたのが悔しくてあんなに大声で泣いていたのですね。鬼ごっこでは、みんな鬼になりたくなくて逃げまわっているのですが、タッチされると鬼になって他の子を追いかけています。それが鬼ごっこです。でも、3歳児のQくんは鬼になりたくない、タッチされて悔しいという気持ちでいっぱいになって、どうしようもなくて大声で泣いたのでしょう。
タッチされたら鬼にならなくてはいけないというルールはしっかり理解できるようになったものの、気持ちがついてこなかったのですね。わかっているけど、受け入れられなかったQくんの気持ちはよくわかりました。
それでもルールを守らないと楽しく遊べないので、「タッチされて鬼になるのが嫌だったら、鬼ごっこはしない方がいいね」と言うと「うん」と素直にうなづくQくん。きっと明日も鬼ごっこをすると思いますが、今日みたいに大声で泣きわめくことはないと思います。多分・・・。嫌な気持ちや悔しい気持ちを経験して、それを乗り越えると、心が少し成長します。毎日そんな経験ができるのはいいですね。明日の鬼ごっこが楽しみです。
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