ドラマ

りんごの花保育園では、毎朝時計を見て、お片づけの時間に気づき、進んで片付けた子ども達が朝の放送をすることができます。朝の放送を巡っていろいろなドラマがあるのですが、今朝はとびきり長いドラマがありました。

 放送するのは5人までとなっていますが、新年度になって、意欲満々の子ども達がたくさんいるので、今日は9人も!狭い事務室にずらりと長い列ができました。まぁ、いいかな・・・と思っていたのですが、途中でBくんが割り込みをしたので、割り込みをされた4歳児のAくんが泣き出してしまいました。子ども達は割り込みされるのがものすごく嫌いです(大人もそうですが)。

 「順番を守ってね。」と言うと割り込んだBくんはあっさり引き下がってくれたのですが、Aくんの涙が止まりません。5分くらいマイクを持ってAくんの涙が止まるのを待っていました。でも、園庭では、りんご組(3・4・5歳児)の子ども達、保育室では未満児の子どもたちが体操の曲がかかるのをずっと待っていると思うとだんだん焦って来ました。  「みんな待っているから、放送するのは今度にしようか?」と聞くと、Aくんは涙を堪えたままじっとマイクをにらんでいます。放送をしようと並んでいた子ども達から、「もう、今度にして。」「時間がなくなるよ。」と言う声が上がって来ました。子どもは大人の言葉に敏感です。

 「ごめんね。私が『今度にしよう。』と言ったのはよくなかったね。Aくんが言えるように、応援してね。」と言うと、すぐに「Aくん、がんばれ!」コールが湧き上がりました。

 マスクを外して、言いたい気持ちでいっぱいなのに、言えないAくんを見てどうすればいいのか考えました。ここはAくんにとって大事な場面です。些細なことで泣いてしまうことが多いAくんの成功体験にしてあげたいと思いました。

 「Kちゃんと一緒に言うのはどう?」と言うと、後ろでじっと待っていたKちゃんはすぐにうなずいてくれました。そして、二人で「仲良く遊びましょう」と放送した後、Aくんは一人で自分の名前を言うことができました。


 いつもより10分以上遅くなってしまいました。きっと園庭や保育室にいた子ども達も先生たちも何が起こったのかわからなかったと思います。こんなドラマがあったんです。今日は長い時間待たせてごめんなさい。Aくんが「また放送したい」と思ってくれるといいなと思います。

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