気持ち

 子どもが1人の人間として育っていく道のりは、長く険しいものです。あんなに無邪気に笑っている子ども達も、心の中には思い通りにならない葛藤を抱えています。


 昨日の朝、3歳児のAくんが、フェルトをクルクル丸めた両端にスナップボタンがある手作り玩具を集めて棚の上で遊んでいました。小さなスナップボタンを付けたので、3歳児でも集中しないとはめることが難しく、できた時は達成感があります。


 そこに、2歳児のBくんがやって来て、フェルトの玩具を触ろうとした瞬間、Aくんが怒って左手でBくんの顔をひっぱり、右手で顔を叩きました。


 「やめて!痛いよ!」と、私が言うと、ふたりとも大きな声で泣き出しました。「ウワーッ、やめて!ごめんね!」Aくんは遊びを邪魔された悔しさ、悲しさ、友達を叩いてしまってどうしよう?という気持ちで心の中がグチャグチャになっているようでした。


 嬉しい、悲しい、悔しい、寂しい・・・人には様々な気持ちがありますが、子どもは、心に感じた気持ちを的確に認識している訳ではありません。周りの大人が悲しいね、嬉しいね、楽しいね、悔しいねと子どもの心に湧いている気持ちを察して言葉で表現することで、その気持ちに名前をつけることができるようになります。


 気持ちに名前がつくと、感情表現が豊かになったり、気持ちをコントロールすることもできるようになって来ます。感情を爆発させて一番困っているのは子ども自身です。気持ちに寄り添い、その子の持ちを言葉で表現して、様々な気持ちを十分に味あわせてあげたいと思います。

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