人権
私たち一人一人は「人権」を持っています。文字通り人としての権利です。子ども達も同様です。先日のブログで書いたように、不適切な保育は子どもが持っている「人権」を尊重しなかったために起こりました。児童虐待も同じです。子どもを所有物のように扱い、一人の人権を持った存在として関わらなかったために起きています。
昨年4月、「こども家庭庁」発足と同時に、「こども基本法」が制定されました。「こども基本法」には6つの基本理念があります。
①すべてのこどもは大切にされ、基本的な人権が守られ、差別されないこと②すべてのこどもは、大事に育てられ、生活が守られ、愛され、保護される権利が守られ、平等に教育を受けられること③年齢や発達の程度により、自分に直接関係することに意見を言えたり、社会のさまざまな活動に参加できること④すべてのこどもは年齢や発達の程度に応じて、意見が尊重され、こどもの今とこれからにとって最もよいことが優先して考えられること⑤子育ては家庭を基本としながら、そのサポートが十分に行われ、家庭で育つことが難しいこどもも、家庭と同様の環境が確保されること⑥家庭や子育てに夢を持ち、喜びを感じられる社会をつくること
これからの社会において「人権」は最も大切にすべきことです。この基本理念が様々な政策に生かされ、子ども達の身近な場所でその理念を実現する活動が展開されると、子ども達は幸福感を味わいながら成長することができると思います。そうなれば社会全体が変わります。
現実を見れば、昨日のブログに書いたように、子ども達の成長に大きな影響を与える学校で子どもの人権が大切にされているのかという疑問が湧いて来ますが、35人学級で一人一人の子どもの人権を尊重するのは難しいと思います。保育園も同じです。来年度から4・5歳児の職員配置が30人に1人から25人に1人になりますが、それでも子どもの人権を守ることは難しいと感じます。
こども家庭庁のホームページには、「こどものみなさんへ」というサイトがあり、ひらがなで書いてあったり、漢字にはルビがふってあって、子どもでも読めるようになっています。クイズ形式やイラストも豊富で子ども達が自分の権利を知ったり、意見を言うこともできます。ぜひお子さんと一緒に「人権」について考え、お子さんには「人権」があることを伝えてください。
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