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叱る

 「叱る」って難しいですね。保育園でも、危ないことをしたり、他の子が嫌がったり、悲しませたりしているのを見ると、叱らなくてはいけないことが多々あります。保育園の場合は、集団生活のルールがあり、同じような年齢の子ども達がたくさんいるので、余計に叱らなくてはいけないことが多いかもしれません。


 「叱る」と「怒る」は違いますね。保育者は子どもを育てるプロとして、怒るのではなく、叱る必要があるときは叱らなくてはいけないと思います。それでも叱っているうちに、だんだん感情的になってしまって反省することも屡々です。


 先日、また信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長の本田秀夫先生の研修動画を見ていたら、「叱る」について話されていました。子育てで「叱る」ということについてのお話でしたが、保育者にとっても参考になるお話です。


 あるパン屋での親子のエピソードです。3歳くらいの女の子を連れた両親がパン屋に入り、パンを選ぼうとしている時に、女の子がパンを触ろうとしたので、父親が叱り、女の子は手を引っ込めました。すぐにまた女の子が触ろうとしたのを見て、父親がすごい声で怒ったそうです。それでもまた女の子が触ろうとしたエピソードを話されたのですが、父親の怒り方が虐待を疑わせるほど酷かったと言われました。女の子が、そんなに怒られてもまた同じことをしてしまうのは、パン屋のパンを触ってはいけないということがわかっていないので、叱っても意味がないと話されていました。


 この場合の対応としては、両親のどちらかがパン屋に入って買い物をすればよく、女の子は店内に入らずに、もう一人の親と外で待っていればいいのにと言われていました。1回叱って、またすぐに同じことをするのなら、理解ができていないのだから、同じことをしなくて済むような環境を作ればいいというお話でした。そのとおりだと思います。


 叱り方が下手な人は、同じことで何度も叱り、自分の感情をぶつけるために叱っている(怒っている)と言われて、身につまされました。「なんでわかってくれないの?」という怒りは、自分の思いを通したいという気持ちの表れかもしれません。子どもには子どもの思いがあります。その思いに寄り添っているでしょうか?本当に子どものためでしょうか?


 叱っていると、だんだん感情が高ぶってきて、「なんど同じことをするの?」「前も言ったでしょう!」「いつもそうなんだから・・・!」と今の行動を止めさせることが目的で叱っていたはずなのに、以前のことを持ち出してしまうことはありませんか?これも子どもにとっては理不尽です。前の失敗の時に叱られたのに、また叱られてしまうなんて。


 子どもは、叱られるために存在しているわけではありません。叱られれば変わるわけでもありません。子ども自身が納得することが大切だと思います。「叱る」ことは難しいです。でも、本田先生のお話を聞いて、子どもに理解できる力がついているかを冷静に見なくてはと思いました。「叱る」のが上手な大人になりたいです。

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