暴言
- 智子 大瀧
- Mar 16
- 2 min read
お子さんの暴言に悩んでいらっしゃる方はいませんか?最近、研修で聞いた話がとても心に残ったので、共有できたらと思います。保育園にも、思春期の子どものように、「ウザイ」「キモイ」「死ね」「オイ!」「オマエ!」「ウルサイ!」「あっち行け」などの言葉を口にする子がいます。こんなにかわいくて小さいのに、そんな言葉を言われると余計に「なんで?」と、悲しくなります。
りんごの花保育園の先生たちは「だめ!」と叱ることはないので、暴言が激しくなって収拾がつかなくなってしまうこともあります。「そんな言葉を使ったらだめでしょう!」と言っても、子どもは言ってはいけない言葉とわかっていて口にしているので、全く受け入れてくれません。
周りの子ども達は、そんな言葉を口にしている子を「怖い」と思って見ています。それを敏感に感じるので、暴言はさらに激しくなります。そんな時は、暴言を言わなくてはいけない子どもの気持ちを考えることが大事だそうです。
暴言の正体は、ネガティブ感情の語彙の乏しさで、悔しい、むかつく、もどかしい、苦しい、難しい、思い通りにいかないなどという不快な気持ちを「死ね」「オイ、おまえ」「あっち行け」「ウルサイ」などの自分が知っている言葉で表現していると考えると理解できます。そう捉えると、「今、どんな気持ちなの?」「『死ね』『ウルサイ』といいたいほど、悔しいんだね」と子どもの気持ちを想像しながら、別の言葉に置き換えることが大事だということがわかります。
暴言は相手に向かって出る言葉ですが、言葉が自分に向かうようになれば、自分の気持ちに向き合うことができます。「今、〇〇されてイライラしている」「〇〇したいのに、できなくて悔しい」と自分の気持ちを表現できれば、周りにいる人たちに理解してもらうことができ、暴言を言わなくてもよくなるはずです。
一通りの言葉を理解して会話も成立し、わかっているように見えますが、悔しい、辛い、どうしていいかわからないことが起きると、それを受け止めるだけの心が育っていない子もいて、それが暴言に繋がることもあるようです。
心に嵐が吹き荒れるとき、子どもは自分でもどうしていいかわからずに暴言を吐いてしまうのでしょう。そんな時は、上からの指導ではなく、気持ちを受け止め、一緒に嵐が過ぎ去るのを待ってくれる大人の存在を求めているのかもしれません。そんな経験を積み重ねることできれば、少しずつ自分の気持ちを言葉で表現できるようになると思います。暴言に振り回されないことが大切ですね。
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