言葉
りんごの花保育園では、毎月1回『りんごの花だより』を発行して全クラスの様子を伝えています。最近は、アイパッドを使って、写真とコメントでドキュメンテーションを作って日々の子ども達の姿や活動内容を伝えているので、保護者の方に子ども達の成長が伝わっているのではないかと思います。
7月『りんごの花だより』のりんご組(3・4・5歳児)のページにはチクチク言葉が減ったことが書いてありました。子ども達に伝わりやすいように、言われたお友達が悲しくなるような言葉をチクチク言葉、嬉しくなるような言葉をフワフワ言葉と呼んでいます。6月はチクチク言葉が多く聞かれたことが書いてあったので、保護者の方にも同じ思いを持ってもらえたからではないかと思います。
チクチク言葉が減ったのは、子ども達がチクチク言葉を言った時に、先生たちが聞き流さず、その場で声をかけたり、朝の会や帰りの会で何度もみんなで考え、話し合ってきたからだと思います。先生達の声掛けもいいなと思います。「それはチクチク言葉だよ!」「それは使っちゃいけない言葉だったでしょ!」と言うのではなく、「○○ちゃんの顔を見て。悲しそうだよ」「そんな言葉を言われたらどんな気持ちになると思う?」と問いかけ、子ども達と一緒に考えています。大人から言われたから使わないのではなく、お友達に悲しい思いをさせるから使わないと自分で考えられるようになることが大事ですね。
それでも、子ども達は今まさに様々な言葉を獲得している時期なので、怖い言葉や強い言葉を使うことがあります。小さな子ども達が怖い言葉を使うと、どこで覚えて来たの?と犯人捜しをしたくなりますが、日々様々なところから入ってくる言葉を取捨選択中なので、あまり敏感にならなくてもいいのではないかと思います。
怖い言葉やおもしろい言葉、流行している言葉は子ども達にとって魅力的です。使ってみて相手の反応を試したり、ちょっと大きく(強く)なったような気がしているのかもしれません。大人はそんな子ども達に振り回されないようにしたいですね。もちろん、使ってほしくない言葉を聞いた時は、「お母さん(お父さん)は、そんな言葉はいやだな。そんな言葉は使わないでほしい。」と伝えてくださいね。
これからも子ども達はいろいろな言葉に出会うでしょう。時々間違った使い方をしたり、いやな言葉を使って見せるかもしれません。その経験そのものを否定するのではなく、大人が使い方を知らせたり、一緒に振り返って次にどう使うかを考えることが言葉に対する感覚を育てます。私たち大人の姿勢が問われていますね。
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