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赤ちゃん

 今日は、第1回目の乳児保育の授業でした。1年ぶりの授業で、乳児保育について改めて考えることができました。

 2年生は、昨年幼稚園と保育所実習を体験しているので、どちらが楽しかったか尋ねると、幼稚園の方が楽しかったという学生が多くてがっかりしました。進路を決める時、実習での経験がかなり大きな影響を与えるので、保育士不足の昨今、困ったことです。

 赤ちゃんにミルクをあげたり、離乳食を食べさせたりしたか尋ねると、10人くらいの学生が手を上げました。離乳食を食べさせるのは怖くなかったかきくと、誰も手を上げなかったのですが、怖さや緊張感をもって、でも、笑顔で食べさせてほしいと思います。

 先週、1年半前に、1歳2ヶ月の男の子を認可外保育施設に預けた初日、男の子が2時間後に亡くなり、ご両親がなぜ亡くなったのか原因を知りたいと訴訟を起こしたというニュースを見ました。うつぶせで寝かされ、吐いた食べ物をのどに詰まらせたことが原因の窒息死だと言われています。たった2時間預けただけで、大事な大事な我が子を失くしたご両親の悲しみの深さははかりしれません。なぜ命を失くさなくてはいけなかったのか知りたいと思われるのは当然です。

 子どもは、噛む力がまだ未熟なので、食べ物の形状や固さは発達に合わせたものにしなくてはいけません。それは一人一人違い、日々成長します。食べさせる時も、口の中に食べ物が残っていないことを確認して、子どもが食べたいと思っているか表情やしぐさを見ながら、次を食べさせます。食べ終わったら、口の中に食べ物が残っていないか確認して寝かせます。食べ物を詰まらせた赤ちゃんは、明らかに確認不足だと思います。

 やっと眠った赤ちゃんでも、うつぶせ寝をしていたら、仰向けにして寝かせます。眠っている間は、呼吸をしているか、顔色は大丈夫か15分おきに確認します。生命力にあふれる赤ちゃんですが、SIDS(乳幼児突然死症候群)の発症率は決して低いものではありません。子どもを預かるには、人の手も環境も、研修も全てが十分でなければ、こんな悲しいニュースに繋がることを痛感します。

 赤ちゃんや小さな子ども達を預かる責任の重さを考える時、なぜこの仕事を選んだのだろうと思いますが、日々子どもと過ごす時間の楽しさと、子ども達が成長した時の嬉しさが勝っているんだろうなと思います。

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