- May 31
保育園の未来
昨夜遅く、Y先生から新聞記事が送られて来ました。Y先生はいつも保育園や保育に関する新聞記事を切り抜いて届けてくれます。新聞を取ってないなんて恥ずかしいのですが、いつもY先生のご好意に甘えています。 新聞記事は、2019年に比べて、0歳から2歳児クラスの定員割れが、1.5倍になったことを報せるものでした。定員割れをしている保育園が、全国で66パーセントに上るそうです。待機児童は、全年齢で586人ということなので、待機児童という言葉が死語になる日も近いでしょう。 福岡市でも、300近い認可保育園の6割に定員割れが起きているので、今回の報道は正しいのだろうと思います。全国で保育園や小規模保育園、企業型保育園がどんどん潰れてしまうでしょう。たった6年で、こんなに状況が一変するなんて。需要と供給のバランスを見誤った国や行政の責任は重たいと思います。 今後保育園が生き残るための多機能化についても書かれていました。一時保育、障がい児保育、子ども食堂、子育ての相談業務・・・保育園の資源や強みを活かして何ができるでしょか?頭を抱えています。 でも、私にはY先生を始
- May 30
こども家庭庁
今日は、早良区で行われた福岡市園長会の後、東区で開催されたこども家庭庁に関する研修会に参加しました。 現在国会で審議中のこども家庭庁法案が通過すれば、来年4月にはこども家庭庁が誕生します。構想からたった2年で成立するなんて、異例のことだそうです。それだけ、少子化が大きな社会問題だということなのでしょう。欧米並みに子ども政策に力が注がれ、多額の予算が投入され、幸せに成長する子ども達が増えれば嬉しい限りです。 モヤモヤするのは、今回も幼稚園は文部科学省の管轄のままだということです。保育所と幼稚園は同じ年齢の子ども達が対象なのに、幼稚園がこども家庭庁の管轄にならないのなら、一番真ん中が抜け落ちています。 平成24年に成立した『子ども・子育て支援新制度』でも、幼保一元化がねらいだったはずなのに、幼稚園、保育園、そして認定こども園と三元化してしまい、余計に分かりにくい制度になってしまいました。多くの省庁にまたがる縦割りを解消することは、本当に難しいのですね。 『チルドレンファースト』、『こどもを真ん中に』というスローガンは、もちろん大賛成です。これから中身
- May 29
セルフエスティーム(自尊心)
コロナウイルス感染症が少し収まってきて、小学校との連携が始まり、先週、年長児担当だったY先生が1年生のAちゃんの学習参観に行きました。 些細なことで泣くことが多かったAちゃんが、保育園や幼稚園の先生たちが参観に来ているとわかっているのに、授業が終わるまで一度も振り返ることなく、一生懸命授業に集中していたそうです。授業が終わったとたん、「Y先生!」と抱きついてきたという話を聞いて、ほっとすると同時に嬉しくて泣きそうになりました。ずっと保育園にいたいと言っていたのに・・・。みんなちゃんと大きくなっています。 そんな嬉しい報告をしてくれたY先生が、「小学校の先生が、できない(しようとしない)子の名前を一度も呼ばれなかったのを聞いて、すごく勉強になりました。」と話してくれました。頑張っている子やできている子は、名前を呼んで褒めてあったのに、できない子を注意する時には名前を呼ばずに、そばに行って、注意を促してあったそうです。 できない子やしようとしない子の名前を呼ばれないのは、他の子どもたちにできない子という印象を持たせないためでしょうか?いつも叱られる〇
- May 28
当たり前ではない
少し前、5歳児の孫と一緒に街中を歩いていた時、1枚のポスターに孫の眼が釘付けになりました。やせ細った子どもが、泥の水を飲んでいる写真です。 「この子、何してるの?」と訊くので、「世界では、こんなふうに泥の水しか飲めない子もいるんだよ。」と話すと、「なんで?お腹こわさないの?」と驚いたようにポスターの写真を見つめていました。 テレビのドキュメンタリーでもありましたが、水道どころか、井戸水もなく、雨水を飲んだり、泥水を飲むしかなく、それで命を落とす子ども達がたくさんいます。私達大人でさえ、想像できないくらい今の日本の状況とかけ離れているので、子どもに理解できるはずはありません。 生まれ落ちたところによって、こんなに差があるのです。水や食べ物が豊富にあって当たり前の社会で生きている私たちができることはなんでしょうか? 子ども達は、大人が教えないと水の大切さや食べ物の大切さに気づくことはできません。蛇口をひねれば水が出てくるのが当たり前の世界で生きていますが、それが当たり前ではないことに気づき、水や食べ物がある生活に感謝し、大切に使うことも大人が教えなく
- May 27
知的好奇心
今朝、事務室に入って来た5歳児のYちゃんとSちゃん。私の机にあった定規を使って、いろいろなものを測り出しました。 これは○㎝、ここは○㎝・・・「園長先生、携帯貸して。何センチか測るから 。」「12㎝だよ。Yちゃんのは13㎝なんだけど。 5歳児が携帯を持っているからと言ってもう驚く世の中ではないですね。 「12㎝と13㎝なら、あまり大きさは変わらないね」と言うと、「うん、そうだね、同じくらいだよ」とYちゃん。 しばらく事務室の中にあるものを測って、また園庭に遊びに行きました。 さすが5歳児です。知的好奇心を発揮し、新しい知識を使って、この世界を知ろうとしています。 娘が以前話していたことを思い出しました。娘の友達のお子さんが年長組になった時に、幼稚園はおもしろくないと言い出したそうです。 1年間、そんな感じで幼稚園に通い続け、お母さんも心配していたそうですが、小学校に入学した途端、生き生きと通うようになったそうです。 その時はわからなかったそうですが、その子にとって、幼稚園でしていることがつまらなかったということに気づいたとお母さんが言っていたそう