メッセージ
- 智子 大瀧
- Feb 18
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発達に課題がある子どもたちが増え、対応に苦慮し、特別支援教育について学びたいと2年半前から通信大学に通っています。興味があるので、勉強は楽しいのですが、児童発達支援事業所開所後は、体力、気力、時間がなく滞っています。
気持ちは焦るので、最近は特別支援教育や発達障がい関連の研修動画をよく見ています。様々な分野の先生のお話が聞けるので、視野が広がり、とてもおもしろいです。中でも一番好き(?)なのが信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長、本田秀夫先生の講演です。テレビにもよく出てあるので、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、子どもの発達障がい研究の第一人者です。
本田先生は、長年に亘って発達障がいの子ども達の診察をたくさんされているのですが、結果的に学校批判をされることが多く、好印象を持っていない方も少なくないかもしれません。本田先生が作られた俳句「宿題は百害あって一利なし」というのがあって、子ども達はひとり一人理解力が違うのに、同じ宿題を出すのはおかしいと言われます。
「就学までにできるようになるといいこと」という小学校からのメッセージに対しても批判的です。実際に、「小学校に入学するまでにオムツを外さなくてはいけない」と言われ、大変な日々を送った親子のお話を聞きました。小学校の先生が「就学までにできるように」と言われると、それができなければ小学校に入学できないというメッセージとして伝わることもあるとも話されていました。
この時期、卒園する子ども達の担任は小学校に行っても困らないようにと、とても心配しています。私もそうですが・・・。小学校に行くまでに〇〇ができればスムーズにスタートができると今年も具体的な内容がりんご組保育室前に張り出されていました。
毎年貼り出されていて、いいことが書いてあると思っていたのに、今年は本田先生の言葉を思い出して、できない子どもの立場になって読むとだんだん苦しくなりました。みんながみんなできなくても大丈夫です。子ども達には小学校に行く権利があり、小学校には子ども達を受け入れる義務があるのですから。
今まで何も思わなかったことが、立場を変えて考えると感じ方が大きく違います。どの子も希望で胸をいっぱいにして入学してほしいと思います。子ども達はひとり一人違ってみんないいですね。そう思えるような学校の仕組みや体制ができるよう願っています。
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