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扁桃体ハイジャック

 保育園・幼稚園にいる子ども達は経験が少なく、心身の発達途上で、視野も狭いので失敗したり、間違ったことをします。大人は、自分が子どもだったことを忘れているので、子どもが失敗したり、間違ったことをするとつい叱ってしまいますね?


 昨日聞いた研修では、叱られると、脳の側頭葉や海馬の近くにあるアーモンド型の小さな扁桃体が不安や恐怖を感じて、思考が止まってしまうそうです。そのような状態のことを『扁桃体ハイジャック』と言い、脳科学者の中では周知の事実だそうです。ご存知でしたか?私は知りませんでした。


 動物実験で、サルの扁桃体を手術で切除すると、怖がるはずのヘビを振り回したりするそうです。扁桃体は不安や怖いものを感知し、危険なことを回避するために重要な役割を担っているのですね。


 この扁桃体が不安や恐怖を感じて活性化すると、前頭葉に影響を及ぼし、思考を停止させるそうです。思考が止まると、学びが起きなくなってしまうので、同じことを何度も繰り返してしまいます。子ども達に「なんで怒られたかわかる?」と訊くと、大抵「わからない」と言う答えが返ってくるのですが、わからないというのは本当のことでした。


 そう考えると、「叱る」「怒る」ことには何の意味もないどころか思考を停止させてしまっていることに気づき、愕然とします。子ども達のことを思って一生懸命叱って来たのに・・・。『扁桃体ハイジャック』を知った今、子ども達が今後間違ったことをした時にはどうすればいいのか悩みます。


 今ここでわかってもらおうとせず、二度と同じことをしないようにするのではなく、子ども達が自分の気持ちを言葉にして表現できるようサポートしながら、一緒に考えていきたいと思います。「ダメ!」と言う言葉も思考を停止させるそうです。気をつけたいですね。


 

 
 
 

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