乳幼児期の忘れ物
西区園長会で研修を受けました。講師は、福岡県少年サポートセンターの安永智美先生で、テーマは『乳幼児期の忘れ物』でした。小中学校等の保護者会でもたくさん講演されているので、お話を聞かれた方もいらっしゃると思います。
私も、先日、別の少年サポートセンターの方のお話を聞いたばかりだったので、なんとなく予想をしながら聞いていたのですが、さらに現実は厳しく、ショックを受けました。SNSやインターネットの普及により、子ども達の世界は激変しています。どの子もその影響から逃れることはできません。
安永先生は、保護者会で話す時に、わが子が被害者にならないようにする(それをとても気にされている)のも大事だけど、加害者にならないことも大事だと話されていました。加害者がいなければ、被害者も存在しないということですね。
海外では「いじめ」という概念はないそうです。日本では、学校内で起きた恐喝や暴力、性的虐待は「いじめ」と言うが、それは社会的には犯罪だと言われ、本当にそうだと思いました。最近のいじめで被害者が自殺してしまった事件でも、将来ある若者だからと、加害者を庇護してしまった話を聞きましたが、その罪の重さを自覚させないことで、もっとひどい犯罪に繋がったり、償う機会を奪ったりしているのかもしれません。
精神医学では、『非行』は、親の愛情を何とか引っ張り出そうとする行為だと言われているそうです。非行に走るのは、自分を見てほしい、自分を愛してほしいという子どもからのSOSだと思えば、大人ができることはたくさんありますね。
乳幼児期には、〇心のスキンシップ「大好きだよ。宝物だよ。」 〇からだのスキンシップ「抱っこ・手をつなぐ」 〇愛情の水やり「注がなければ根っこに伝わらない」が大事で、これを忘れてしまうと、子どもが人や自分を傷つける行為に走ってしまうという今日の講演テーマの意味がよくわかりました。
私も一人の大人として、目の前にいる子ども達に、心のスキンシップ、からだのスキンシップ、愛情の水やりを忘れないようにしたいと思います。
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