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厳しい現実

福岡市の認可保育園の定員割れが止まりません。西区では60%以上の保育園に定員割れがあると先日の西区園長会で報告がありました。6年ほど前、福岡市では待機児童対策のために、保育園運営の募集をかけ、次々に保育園が建ちました。一番多かったのが西区だったので、定員割れが多いのは当然の結果です。たった6年前の話です。


 西区だけではなく、中央区、博多区を始め、全ての区で定員割れが増えていて、その増え方も急激です。一昨年から定員を下げることも認められて、実際に定員を下げた園も多数だと聞いているので、状況はさらに悪化しています。何が起こっているのでしょう?少子化が予想以上に進んでいるからでしょうか。


 先週、ある保育園(福岡ではありません)が保護者に閉園の3日前に閉園することを知らせて、行政が慌てて対応しているというニュースがありました。真意のほどはわかりませんが、全国的に保育園の経営は厳しくなっています。定員を満たせない、保育士を確保できないとなれば、閉園せざるを得ないかもしれません。


 そのニュースを受けてでしょうか、福岡市から法人の設置主体を変更するなら、1年前から相談をするようにというメールが届いて驚きました。今後保育園を取り巻く状況がさらに厳しくなれば、法人を合併して保育園の経営主体が変わったり、閉園する園が出てくることを予想しているのかもしれません。


 認可保育園は、行政から委託費を受け取り、お金の使途については厳しい監査を受けるので、余剰金があるわけではありません。定員を満たすことができなければ、赤字になり、年々定員割れが続けば経営を維持できなくなってしまいます。一法人一施設も厳しいですが、一法人でいくつもの園を運営していると、さらに経営が難しくなるかもしれません。先日「保育園バブルは終わった」と話されていた園長先生がいらっしゃいましたが、これから先のことを考えると気持ちが重くなります。


 それでも、子どもにとって質の高い保育をしていれば、きっと選んでもらえると思っています。先生たちと力を合わせて、子ども達と保護者の方が安心して預けられる保育園を目指して邁進するのみです。

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