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私たちにできること

 子育ての環境は良くなっているのでしょうか?高校までの医療費の無償化、子育て給付金の増額、幼児教育の無償化など、国も市町村もこぞって子育て支援対策を打ち出しています。今日のニュースでは、福岡市の『誰でも通園制度』が7月から始まるという報道もありました。


 公園に行けば、安全で綺麗な遊具が整えられ、砂場に犬のフンがあって間違えて触ってしまった・・・なんてこともなくなっていると思います。私が子育てをしていた時に比べると、随分スマートで安全・安心な子育てになっているように思いますが・・・。


 でも、子育てが辛そうなお母さんに出会うことが多くなり、モノや環境が豊かになっても、それでは解決できないことがたくさんあることを感じます。何が足りないのでしょう?


 昨日、お話ししたお母さんは、小学2年生のお子さんが小学校から帰って来ると、ずっと家の中でゲームをして外に全く出ないと言われました。子ども同士で、公園や誰かの家に行って遊ぶこともなくなっているのかもしれません。犯罪や交通事故からお子さんを守らなくてはいけないという意識が強くなり、子ども達を家庭に縛りつけざるを得なくなっているのでしょうか?個人主義の考えや、他人に気を遣いすぎるという現代の風潮が子育てにも大きく影響しているようにも思います。


 子どもを育てているご家庭にはそれぞれの価値観や事情があります。お子さんの人数が多い、仕事が忙しい、誰も手伝ってくれる人がいないなど、理想の子育てをしたくてもできなくて落ち込んでしまうこともあるでしょう。『楽しい子育て』というスローガンをよく耳にしますが、難しいですね。


 以前も書きましたが、人が人を育てるのは至難の業です。それでも誰もが理想的な子育てをしたいと思いながら、日々お子さんに向き合っていらっしゃるのではないかと思います。そんな大変な子育て真っ最中の方に保育園ができることはとても限られていますが、お預かりしているお子さんを大事にして、お子さんの成長を保護者の方と一緒に喜び合うことではないかと思っています。

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